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飯髙悠太さんによるSNSマーケティング講義┃旅のボードゲームをつくるゼミDAY3レポート

旅好きボドゲ好きライターのろんです。

旅のボードゲームゼミのDAY3がオンラインで開催されました。ルールチーム、コンテンツチーム、デザインチームそれぞれの働きにより、形になってきた旅ボドゲ。これからはより具体的な制作フェーズに入ります。

▼DAY1、DAY2レポートはこちら

DAY3では、オンラインでのテストプレイや、株式会社ホットリンクCMOの飯髙悠太さんを講師にお招きして、SNSマーケティングのお話もありました。


進捗共有・ここまでのおさらい

DAY2からDAY3の間に、各チームでオンラインやオフラインで制作を進めています。

▷ルールチーム
何度も何度もテストプレイをこなし、ゲームの面白さをブラッシュアップしてくれているルールチーム。なんとテストプレイ総回数40回!デザインやコンテンツにも関わる2種類のカードの要件定義をしました。

▷コンテンツチーム
今回の「旅ボドゲ」では、日本中から旅先の写真を集めて、カードを150枚作ります。3月19日から公募が始まった観光地カードに使う写真。すでに日本全国から写真が集まっているようです。3つのグループに分かれて、写真の整理をしたり、ハッシュタグや概要文を作ったりしています。

▷デザインチーム
競合参考になるボードゲームのプレイ、暫定ルールでのテストプレイ、デザインの観点からどう面白いと感じるのか、飽きがこないのかなどをブレストしながら遊びました。また、デザイン監修つだしんごさんのフィードバックのもと、旅写真募集用応募バナーの作成を行いました。

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ゲームタイトル大発表!

そして、ついにタイトルの発表です。

参加メンバーみんなで(ゼミのアドバイザーである、株式会社TBWA\HAKUHODOの田貝雅和さんにお尻を叩かれながら)たくさんの案を出し合いました。その数176案!!!!

その中から、旅ボドゲのタイトルに選ばれたのは......

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いったび』に決定〜!

「ITTABI」、「イッタビ」など表記はこれから検討ですが、愛称は『いったび』。たくさんの人に名前を呼ばれるボードゲームになるといいなぁ。

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オンラインでテストプレイ!

目的地は決まっていないけど、旅に行きたい旅行者に対して、観光大使として、旅のプランを提案するゲームです。ルールチームが考えたルールに従いゲームを進めます。

前回はオフラインでしたが、今回はオンラインでのテストプレイ。オフラインならではの難しさもありそうですが、果たして......?

私、ろんは旅行者として、「わくわくする賭け事が好き!そういうのが好きな人が楽しめる旅イキタイ!」と、無茶ぶり旅オーダーをしてみました。

旅プランを考えてくれる各観光大使から質問を投げられます。
「最近、賭け事した?」「誰と行く?」「暗くて、怖いとこ好き?」

▼結果、いただいた提案はこちら!
いとちんさん:神奈川県観光大使 赤煉瓦倉庫
「予算内でギリギリまでご飯食べたり買い物したりする旅プラン。予算に近いチームに横浜の名産品をプレゼント!」
みれいさん :新潟県観光大使 長岡花火
「日本三大花火の足元で線香花火。大迫力の中で線香花火を落とさない勝負する旅!」
きんすくん:長野県観光大使 阿智村 
「日本一の星空ツアー。ドレスを着てバイクで現地へ。星空の下、ヨガポーズで流れ星を待ち、流れ星を一番に発見できたら1万円もらえます!」

ゲームの仕掛けで、みんなへんてこな提案になって、ついつい笑ってしまいます。普段なら思いつかない提案が出来たりもらえたり。ゲームで出た旅の案が実現したら面白そうですよね!

詳しいルール詳細は、4月20日にクラウドファンディングで公開予定です。

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飯髙悠太さんによるSNSマーケティング講義

DAY3後半は、株式会社ホットリンクCMO飯髙悠太さんによる「SNSマーケティング講義」。

飯髙さんの著書『僕らはSNSでモノを買う』は要チェックです。

マーケティングの中の「デジタルマーケティング」、さらにその中に「オウンドメディア(owned media)」と「ペイドメディア(paid media)」、その中間にブログやSNS、口コミサイトなどの「アーンドメディア(earned media)」があります。

今日は特にアーンドメディアの重要性を語っていただきました。

●SNSを取り巻く環境の変化が速い!

まずは現在のWEB市場の背景から。Googleは2025年までに検索がない世界を目指しているそう。検索しなくとも、その人に合わせた情報を与えられる世界はもうすぐそこまで来ているのだとか。

アドテク(広告技術)の環境が良くなると、個人情報を守るための規制が始まります。ペイドメディアなどの規制も入ると、これからは広告発信でユーザーに情報を届けることが難しい時代になってきます。

しかし、口コミには規制は入らない

購買にあたり最後に印象に残したものを指す「タッチポイント」だけでSNSは65%を占めるそう。SNSがきっかけとなってモノを買う人は潜在的にはもっといそうです。

だからこそ、口コミ=アーンドメディア が大切ということですね。

●SNSはAIDMAのAttentionの質をあげるチャネル!

次に消費者の購買行動プロセスモデル「AIDMA」についてです。

消費者の購買行動プロセスAIDMA:
Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)の頭文字をとっている。

アーンドメディアのひとつのSNSは、受動的なコンテンツでAIDMAのAttentionを掴むチャネルになります。質の高いAttentionを生むポイントは何かというと、UGC(User Generated Content)です。

UGC:企業によって作られたコンテンツではなく、製品を使う個人によって作られたコンテンツのこと。

UGCは大きく分けて2種類。
・製品体験文脈 
・商品が想起されるコミュニケーション文脈 

商品特性に合わせて、どの文脈であれば言及してもらえそうかを踏まえPR設計をしていきます。アカウント運用の考え方として、発信せずとも自然発生的にユーザーから情報が拡散されることを目指し、企業アカウント中心からユーザー中心にしていくことが大切と教えていただきました。

人が何かを購入する理由は家族、友人、知人からの推薦が1位というデータがあるそう。確かに企業からのPRよりユーザー発信の情報が聞きたくなりますよね。

実は、旅ボドゲについてInstagramのPR広告を出してくれたチームメンバーがいましたが反応がいまいちだったそう。

飯髙さんに意見をきくと、「広告でいいなって思うのはない。実はそこじゃなく、自分の周りの小さい輪の中でシンプルにお願いして広げていくことが大事。小さな鎖が大きな鎖になる。井戸端会議があったような昔に戻っていて、誰が言ってるかがこれからは重要になってくる」とご意見くださいました。

▼UGCを活用するメリット
①情報の信頼性が高い
②見た人の行動転換が起こりやすい
③シェアされやすく多くの人に届く

●具体的にSNSマーケティングでやるべきことは?

では、何をすればUGCを上手く活用できるの?というところが気になります。飯髙さんからは、以下2つを教えていただきました。

①フォロワーの質を変える。
②UGCを発生させる仕掛けをつくる。

集めるべき質の高いフォロワーとは、数十万フォロワーのインフルエンサーかと思いきやそうではありませんでした。

50フォロワーでも50000ツイートなど、たくさん商品を口コミしてくれる/リツィートしてくれる/300人以下のプライベートで使っている人が注力するべきところでした。

実は、SNSは90%が300人以下の関係でしていて、プライベート、ソーシャルで繋がっているユーザーは大半は重なっていました。

確かに自分で置き換えてみると、フォロワーは友達同士でほぼ同じ友達同士をフォローしあっています。バズのツィートだって突然降って湧いたわけではなく、友達を介してやってきます。近しい人からの発信のほうが、確かに内容を見てしまいます。

次にUGCを促す仕組みづくりについてです。

UGCとはユーザーによって作られたコンテンツのこと。UGCが生み出されるために、まず、ユーザーが真似や拡散したくなるきっかけの投稿を発信します。

ひとりのユーザーが発信しても影響力がなくとも、企業やユーザーがRT/引用を繰り返すことで、新たなUGC発生を発生させます。

最終的にはコンテンツを作る必要性がなくなったシャトレーゼさんのような事例も。バズは小さな鎖をつなぐ拡散のチェーンという飯髙さんの言葉が印象的でした。

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飯髙さんは、いいコンテンツを世に流すためには、いい商品・サービスであることが本質にあるとおっしゃっていました。コンテンツが流れても、質はすぐに見抜かれる時代。逆にいい商品・サービスであれば、SNSマーケティングとの相性は抜群に良さそうです。

旅ボドゲ後半のチーム決め

4月20日からREADYFORでクラウドファンディングを開始する予定の「旅ボドゲ」 制作も後半戦。チーム編成を変えてスタートです。

掲載許諾や要件定義、ロゴデザインなどまだまだやる事はたくさん。

応援よろしくお願いいたします!

・デザインチーム 4名
・コンテンツチーム 3名
・SNS運用チーム 3名
・イベントチーム 6名

最後は一蓮托生ポーズ(?)してDAY3終了です!

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DAY3参加した感想

飯髙さんの講義は注目すべきポイントが盛り沢山。すべてをすぐに実装するのはなかなか難しいかもしれませんが、行動に移していくのが楽しみですね!

ニューノーマルな旅のボードゲームを作る「旅ボドゲ」制作はここまでが前半戦!充実すぎてもうやり切った感さえあります(笑)

残りのDAY4からDAY6まで、運営とチームメンバー16人と力を合わせて、旅に行きたくなるボードゲームを完成させるぞー!

4月16日までボードゲームに使う旅写真を募集中です。こちらの記事から応募できます。もしかしたらあなたの旅写真がボードゲームになるかも?!

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取材・文:ろん
都内で不動産広報PRやライター、バーの店長をしている遊び人。ボードゲームとハリボーが好きすぎてドイツに移住。旅は綺麗な海を中心に23か国ほど。好きな国はメキシコ。趣味は素潜り、ダイビング、スノボ、トランポリンです。
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編集:五月女菜穂
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