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日常的郷愁メドレー(歌詞まとめ)

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#故郷

[函館山]

ソトのソトには母なる海が ウチでカカアが待っている 蝦夷梅雨時は出船汽笛の 香りを浴びて静かな季節 七つの星も連なる夜だ 山を登って見に行こう 僕のふるさと 少し寒そうに 君は頷いてチケット握る 時を超えて 空を超えて 何をおいても見逃せないさ 函館山 海を越えたの 山を越えたの? 行きはよいよい 登るがいいさ 函館山 船頭親父は見栄っ張り あれやこれやと奢って歩く 静かな嫁を困らせている 居ても居なくなっても 今でも ひとつ目星を探してみたら あれもこれも滲んでしま

[へその緒]

浜の色は移ろう さざなみが潮煙る 誰が何を尊ぶ 晴ればかりの子供靴 この自由な時代 知らなくてもいいよと 君は飲み込んだ 少しこぼしていた 人は旅を求める 冷えた街を蔑む 時を追えど捉えず 僕の声は留まる どうか触らずに 大丈夫でいたいだけ ささくれみたいに 折れて痛いだけ 紡いでは紡がれる 信じれば救われる 音が鳴り元通り 風が指を宥める 褪せた日々を眺める 郷に還れと響く 的を射るよエピローグ 生まれは決して 自分で離れてゆかない 臍の形と 御国言葉

[終わりを知る眼]

路面電車の線路脇の溝を やけに細い雨筋が叩くよ 春先の冷や水が僕のあんよを 濡らして寄り添ってくれるみたいよ 君は本当のとこ どう思うの まぁ丁度いいよ 山が隠れてるから 四季を問わず人の世は無情 やけに細い首筋をなぞるよ 雨傘を持って駆け寄るよりも 隣でずぶ濡れが 良かったのかも 君は本当のとこ どう思うの 五系統の床板は 涙で朽ちてしまいそう 春の雨 見慣れないMonday 郷を哀しむより いっそのこと君と 帰れたらね その先をなんで 窓の靄は霧か 吐息だったかな

[帰函者セレナーデ]

再開の目途は立たず 吹雪はホワイトノイズ それは長旅の合図 まいどおおきに 梅田は 苦手な夜行ターミナル 膝小僧が軋んでる 乗り継いだ予定外のロング・ウェイ それも悪くはないさ 過ごした雪のない冬 指折りながら Back to Hometown Back to Hometown 僕らは街を出た くすんだ歴史の轍はたちまち消えた Back to Hometown Back to White Noiz Town 僕を覚えているか? 啄木の浜に照らされたチャリと愚か者を 懐郷

[Dear Northern Town]

2周りと少しばかり巻いた大切なフィルム 僕は永遠にあなたを愛せないけど うんと沢山貰ったものを 素敵なあの娘とか 万年筆とかに込めておくのだ 忙しなくグローバリズムが押し寄せたら それでもボラードは錆びつつも唯そこに 世話になる指折りを誰も責めないのなら どうか終わりの話なぞ忘れて 抱きしめてほしい Dear my northern town, northern town 高嶺をうつす巴印の港を 去るフェリーに乗って遠くに消える その度に崩れゆく街の幻を見る Dear m

[みちのく]

八甲田の船に 褪せた黄色の揺らめき セピアと似ていて違う もう動かないの あなたは知らないのね 斜陽と呟いたって 建てかわった新町通 アウガとの隙間の間 一人は寒いから あなたにいてほしい 押し返しも抱き止めてもくれない街 おし黙る景色は あの冬と同じ アーケードを二人 ふと何年物の悪戯 晴れ雪が運ぶ声 "アスパム上がろ" あなたは許すかな 陸奥湾を船出は絶えない街 置き去りの荷物と手元のチッキ 時代を溢す左手に 所在なく右手 あなたに触れさせて 八甲田の山は 透

[47]

乗り込んだのが東名阪の 目隠し列車だって僕はいいさ 大事な人に会いにゆくんだ それ以上の意味なんて 世界は広いと言われたって 経験値は未だ二十 そこら 一つに生まれ 一つに育ち 一つに立つ君に 惹かれていった 絡繰を手繰り寄せるように 招かれるまま少年が二人 旅に出た海峡を越えて 様々な想像を捨てて 乗り込んだのが故郷の 逆向き列車だって僕はいいさ 明日はすぐそこらにあるんだ それ以上の意味なんて 青森 函館 下海岸 札幌 釧路 江別 江差 ただ 雪が降る町 東京 川

[アウトストラダデルソーレ]

稜線二つ南北の 隔たる凸凹 馬と牛 渋滞がちな湖畔ルート それも拡がったなら結び道 嬌声深く感覚を 併せる胸郭がうんと上がる 車が止まれば一休み いたいけ ジュンサイを摘んでゆこう 呼称に燻った焦燥 故郷を象った肖像 束の間の休日はシナリオ 茅部隧道 函都 これやこの ブランニューウェイ ブランニューウェイ 21世紀ハイスピードウェイ 迎えに行くのさ 過去なんざ 良心も超えてしまうのさ 時に土砂降ればスロウ・ダウン 滲む視界にもグロウ・サイン 馴染んだ香りクラウド・ナ

[トラム・インビテーション]

シティートラムで ハイカラ・プレシジョン 目抜き通りの 市中ジャムセッション 端から端さ 乗っけてよ ジサマの秘密ば聞かせてよ 湯船の名残香さ say bye bye wow wow rat-rattle-lala 転ばないよに rat-rattle-lala 君ば乗せるよ おいで 函館さ来たんだば 行がねかふたり 窓の中 カルチャークラブと さかさまペンタゴン いつかの花見 界隈さクラクション 端から端ば 見せたげる 僕の秘密は 忘れたよ 校章の柏葉さ say bye

[HAMADE]

ゴキゲン斜めの海峡宥めて 巴印が見えたところさ 海の千里と山の千里を 思えば長くなったけど 「何一ついいこと無かったな」 オマエが灰色の空に問う 笑えない 残飯のジョーク 笑い飛ばせるさ 今日だけは Let's talk あの日を語ろうぜ Let's get back HAMADEが見えたなら 明日に怯むのは忘れてさ 白昼夢さ駆けだそう Let's play! 殻一つ破いたぐらいで 世界が何色に染まるなんて 限りない嘘に流しなよ 変わりゆく季節の潮時に Let's t

[故郷の夢]

海は綺麗だ 故郷の海 濁っているのが 澄み切っているな 浜辺も船も 向こう岸も 誰かの交わり それかイルカだな 時を放してよ 気の早い夏の朝日が どうか時を放してよ 下海岸を撫でる 海は綺麗だ 故郷の海 凪ぎの無音が 掻き立つようだな 潮騒のパフューム 街を漂う 君との波打ち それかイルカだな Love, love me do... You know I love you... 一度きりだが 故郷を忘れた 背を向けたのが 預けていたな 縦横の糸 ダイヤログも 解れて置

[ともしび]

やめとくよ 体を痛めて タイムスリップの代償は 坂ゆけば 朝を彩る はじめの色が恋しいね ナナカマド辿る頃 僕らの靴は履き潰れ 不思議 幼い拘りとは 五つ眠れば ガス山の向こう あと何度 ともえの出船を 丘の上 数えてゆくのだろう? あなたのいた景色には 海風ふいて それすらも微かに 見えるような 朧気な記憶を 最期まで携えるのだろう もういいさ 心を掠って 夢見模様の 柏の葉 気まぐれな 砂の流れが あなたの指に名残り置く 灰色の街と空 僕らを包む人の世は 不思議

[十年の海峡]

酷くひび割れた下唇 ため息一つさえも滲みる 愛の宛先も見つからず歩く 午後四時 足早に日が沈む 引きずるキャリーケースの 錆びついた車輪 十年の澪 鳴らした足跡の数を賭けた 僕には何が戻ってきただろう 不毛な問いを無情にも 追い越してゆく回送のバス いないと知って胸を撫でおろす あなたを想えば揺らぐから 足元の雪を握れど あの日々のきらめきは無く 灰色の露が体温を奪う 手の触れた過去を解かすように 今年も時が止まったままの 故郷の二文字 その意味をニヒルに笑う 駅前の

[夢現の彼ら]

おやすみの前に少しだけ 話を聞いて 相槌だっていらない 下らないけど 僕の決意 出逢ったあの頃から 随分変わったね 僕ら 壁のアナログ時計 ふと 四月イッピが舞い落ちる音 三つ子の魂百までと 口癖をからかい合ったね 四半世紀足らずの日々が 奪わなかった唯一つ 松葉杖に苦笑いの彼も あっけないね 帰らざる人 愛しき人よ 君をどれだけ 悲しみから守れるのかな 永遠は無いと知ったから 隣の君に餞を 朝起きて見る常夜灯と 照らされる壁に染みてゆく 大人になるってさ 今までの