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文庫本が好きなことについて


(※今日の内容を音声で楽しみたい方はコチラからどうぞ(^^)↓)


僕は文庫本が好きである。

まあ、そもそも本を読むのが昔から好きではあるし、今は紙の本で読んだり、電子書籍で読んだりと本の読み方も様々になったものの、やっぱり文庫本があるとなんだか昔からの友達がいるような感じがして、ほっとするわけである。

何と言っても、文庫本はそのサイズのちょうど良さがいい。

手に取りやすく、小さいから場所もそんなに取らない。

僕はポケットに入れて持ち運んだことはないけれど、入れようと思えばズボンのポケットにも入る。

高校生の時なんかは、カバンに何かしら文庫本(たいてい推理小説)を入れておいて、電車が来るまでの時間、のんびり読んで過ごしていたものである。

これが単行本だと、本にもよるけれど、なかなかサイズも大きいし、「ちょっとひとつ持って出かけようかな」みたいな気持ちにはならない。

文庫本だと、サッと手に取ってカバンにスッと入れることができるし、カバンに入れてもそんなに重くもならない。

それでいて楽しい時間を過ごせるのだから、文庫本がこの世界にあることで、僕の学生生活は退屈せずに済んだとも言える。

そして何より文庫本は安い。

本が好きであれもこれも読みたいとなって、単行本を買おうとすると、まあたいてい1冊1000円は超えるから、なかなかの金額になる。

だから、本屋でしばらく悩んで「うーん、全部読みたいけれど、今日はこれとこれにしておこう…」みたいになる時もあった。

けれど、文庫本はものによってはワンコイン、500円以内で買えるものもあるし、そもそもが単行本より安い。

しかも文庫本では単行本には書かれていない、追加で書かれた解説とか文庫版のあとがきなどがあるから、これも単行本にはない文庫本の楽しみのひとつになっている。

なので、同じ本を買うのなら、たいてい文庫本を買う。

小さいし、安いし、それでいてプラスαの解説とかあとがきもある。

小さくシンプルに生きるのが、ライフワークとも趣味とも言えるけれど、本だけはどうしてもやめられない自分としては、文庫本は理想の本の形と言える。

まあ、電子書籍なんかだとそもそも安い文庫本よりもさらに安く、スマホに入れておけちゃうし、そうなると本を置く場所も必要ないから電子書籍がミニマルライフにはぴったりな本とも言える。

僕も電子書籍も読むし、電子書籍で買えるなら基本的には電子書籍で買うことが多い。

けれど、文庫本は例え電子書籍版もあって、ちょっと安いとしても文庫本で買って読みたくなる。

確かに文庫本で読むのも、電子書籍で読むのも内容は同じではある。

けれど、読書、つまり本を読むというのは、その本を読んでいる状況というか、どんなところで、どんなふうに本を読むかという体験も全部含めたことだと思っている。

だから高校生の頃、駅のホームでシャーロックホームズの文庫本をのんびりページをめくりながら読んでいた風景は今でも思い出すことができるし、そういう体験の記憶というものも本を読むことの楽しさ、素晴らしさである。

文庫本を読むときは、たいていゴロンと寝っ転がりながら読む。

まあ座って読んでもいいのだけれど、文庫本は寝っ転がったりリラックスして読むのが僕としてはなんともしっくりくるのである。

軽いから仰向けになって本を顔の上で手に持っても読めるし、疲れたり眠たくなってきたら、本を顔とか、お腹の上にポンとおいてぐうと眠る時もある。

アイマスクみたいに(僕はアイマスクを使わないけれど)文庫本で目隠しすると、文庫本の紙の香りでなんだかリラックスしてよく寝れる気がする。

本はそもそも大好きだけれど、特に文庫本というのは、自分の生活においてとても近い存在であり、そして人生をより豊かにしてくれる存在と言える。

なので、文庫本のある人生はこれからも楽しく続けていきたい。




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