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フリーランスになって無事2年目を迎えられた【こんな僕でも続けられるのだ】

4月1日。フリーランスになって2年目を迎えた。決してエイプリルフールではなく本当の話。そういえば昨年と同じ日にTwitterで「本日より開業しました」とツイート(ポスト)したら、エイプリルフールだと疑われてしまった。そのときは1月1日がよかったか、4月2日がよかったか本気で考えたが、無事2年目を迎えたいま、昨年のような深刻さは薄らいだと思う。

フリーランスになろうと考え始めたのは、いつからだっただろうか。「よし、一人でやろう!」と考えをまとめたのは、2022年の夏頃だったと記憶している。周囲からは「いまの職場で結果を出してから独立しても遅くない」とか「そんな甘いものじゃないよ」なんて、心配してくれたり諭してくれたり色々いただいた。もちろんそのような言葉はありがたいし参考にもなった。でも最終的には、「自分の人生なので自分で決断する」ことが当たり前だし大事なこと。選んだ選択は自分で責任を取る覚悟は持っていた。

フリーランスになろうと思った理由は色々あるが、「家族との時間」を大切にしたかったのもある。2022年の夏は家族全員が新型コロナウイルスに罹患し、家族全員で乗り切ったような、団結力みたいなものを経験した時期でもあった。正直仕事どころではなかった。常にお互いを励まし協力し合ったと振り返る。あの大変だった時期を経て、僕はこう考えた。「家族が危機的な状況になった際、僕はいまの環境で役割を果たせるのだろうか」と。

当時、地域包括支援センターで勤務しており、平日は当然フルタイム。加えてシフトによっては土曜勤務もあるわけで、まぁ一般の会社員としては当たり前っちゃ当たり前。この働き方で「子どもが熱を出した」とか「部活の送迎が必要」とか良いも悪いもイベントが重なると「有休使います」となる。さらに自分自身が体調不良で休むとなった場合、有休がないと欠勤扱いでボーナスが減る…なんてことになる。だから意地でも仕事に行くわけだが、「仕事>家族でいいの?」と自分に問いかけたのが、フリーランスの出発点だったといっても過言ではない。

もちろんフリーランスになって「組織に忖度なくフラットなソーシャルワークをしたい」「分野を超えた柔軟な仕事をしたい」「まちづくりにもっとソーシャルワークを活かしたい」などなど、社会福祉士事務所開業にあたって大義名分はたくさんあるのだが、でも、でも、「家族あっての仕事」だと切に思う。臨床心理学者の東畑開人さんの言葉が胸に残る。

私がそれ以上に深刻だと思うのは、子どもを育てる大人たちの心が不安で覆われてしまうことだ。教育にしても、ケアにしても、人が人に関わる仕事において真に重要なのは、関わる人が元気であり、安心していることである。当たり前のことではあるが、子どもの不安を預かるために、大人の心は安定している必要がある。

https://www.asahi.com/articles/ASS3M4JH5S3DUPQJ00Q.html

この記事は「非正規雇用に満ちた学校」という朝日新聞の記事から引用したもの。教育現場について東畑さんの憂いにも感じられる言葉が述べられているが、その中で「関わる人が元気であり、安心していることである」という一文は、教育分野だけではなく全ての相談援助の分野で共通する言葉だろうと確信している。この言葉を僕の生活に置き換えると、「関わる人が元気であり安心していること=家族が元気でその中で生活している自分も安心していること」となる。そのためには生活の中を「仕事」の時間や思考で占めるのではなく、「家族」をベースにバランスよく「仕事」を入れるようシフトすることにした。その目的を達成するために、フリーランスを選択したことになる。

2024年4月1日。フリーランスの社会福祉士になって1年。まさか自分が事務所を構えることになるとは夢にも思わなかった。人見知り、言語化が苦手、コミュニケーション苦手、興味関心の幅が狭い、言われたことは忘れる、突っ走る、てきとう・・・。言い出したらキリがないほどに自分がどうしようもなく嫌になるときがある。そしてキラキラした人を見ると、焦燥感や嫉妬心を抱いてしまう。結果、自己嫌悪に陥る。でもそんな僕でも、フリーランスになることができた。そして1年続けることができた。これは大きな自信につながる。

フリーランスになって上記の「自分が嫌なところ」は、まだまだ克服できていない。だけど一握りの方たちが「平畑がんばれ」「応援している」「この仕事お願いします」「一緒にやろう」などと、とても温かく見守っていただき、さらに仕事につなげてもらえるような応援の仕方をしていただける。正直フリーランスになって初めて気づいた。いや、今までは「〇〇の平畑さん」のように所属が先行していた。加えて僕自身も「〇〇の平畑」で仕事をしているので、僕への応援があったとしても目も耳も傾けていなかったのだろう。「わたし」という存在で仕事をしていなかったために。

フリーランスになってからは良いも悪いも自己責任だ。そして「わたし」という生身の僕で仕事をしていくことになる。組織という媒体を通さなくなったことで、こんなにも「わたし」を感じるようになったかと思う。そして周囲の声はダイレクトに入る。それこそ良いも悪いも。おかげさまで応援してもらえる声が多数を占めているように感じる。お叱りについては愛のある応援としていただいている。とても恵まれていると感じる。このような温かい応援をもとに、ますます飛躍していきたい。しかしあくまで「家族」とのバランスを保った上である。僕にとって「家族が元気でその中で生活している自分も安心している」ことは、仕事へのモチベーションにつながるし、パフォーマンスを発揮する原動力となる。

来年の4月もフリーランスを続けており、さらに家族と仕事のバランスを保ち、僕自身も心身ともに健康で過ごせることを願いながら、さまざまなことにチャレンジしてきたい。この記事を読んでいただいている方、これから出会う方、応援をしていただける方。色々な状態で僕と関わっていただけることに感謝しています。これからも引き続きよろしくお願いいたします。

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