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社会福祉士ってなんだろう【利用者と組織の狭間でジレンマを抱く】

こんにちは。現役社会福祉士のタカヒロです。

先日、こんなツイートをしました。

このツイートをした背景として、

「そもそも社会福祉士って何をするんだっけ…」
「わからんな…」

というエピソードがあったからです。

今回は、社会福祉士として大事にしている「価値」について、僕なりに再確認していきたいと思います。社会福祉士のポジショニングで悩んでいる方は、一緒に確認していただければ幸いです。


社会福祉士の倫理綱領から~社会福祉士の「価値」を再確認~

社会福祉士は職能団体であるため、倫理綱領が存在します。

倫理綱領とは、専門職としてのめざすべき価値や目的を表し、望ましい実践と向かうべき方向を指し示し、専門職のとるべき態度や姿勢を明確にしています。簡潔に捉えると、専門職の望ましい行動指針の基となるものです。

その中で、「クライエントの利益の最優先」という項目があります。

社会福祉士は、業務の遂行に際して、クライエントの利益を最優先に考える。

社会福祉士は、利用者の利益になること、ならないことを敏感に感知し、最も利用者の利益につながる方法を考える必要があります。しかし、ときには社会福祉士自身の都合や施設・機関の都合が反映されたりすることがあります。そのようなことにならないよう、業務を点検し、利用者の利益とは何かを考えることが大切です。

また、全米ソーシャルワーカー協会の倫理綱領によると、「利益の対立が現実に起こりそうになったときには、そのことを利用者に告げ、利用者の利益優先を図り、具体的に説明できる方法で利用者の利益を最大限守ることができるよう、手段を講じる必要がある」と明記されています。


「利用者の利益」を自分なりに解釈してみた

これらの倫理基準をもとに、自分なりに解釈しました。

・利用者の利益は守る必要がある
・しかし、組織の都合が優先される場合がある
・そのときに利用者の利益が侵害されていることに気づける
・侵害されていることを利用者と共有し対策を検討する
・最終的な利益の確保については、利用者に選択してもらう
・社会福祉士は、利用者が自己決定できるよう選択肢を提示すること

利用者の利益が侵されることを自覚する必要があります。その中で、利益侵害が起こった際に、社会福祉士として「どう行動するか」が専門職としての行動基準になると思います。

一方で、利用者の利益優先のみで業務にあたると、組織では仕事ができなくなる可能性が高い。組織に属している以上、組織の行動規範に沿って仕事をすることが求められます。「これは利用者の利益に反するから、このような仕事はできない」と言っていては話になりませんよね。

要は、利用者と組織の利益を構造的に捉え、「社会福祉士としても組織の都合に引っ張られれているかもしてない」と自覚することが必要です。このように自覚することで、「気づく」ことを養い、利用者の利益を確保できるような対策を講じるステップに進むことが適切だと考えます。

利用者の利益を確保するためには、最終決定は利用者に行ってもらう必要があるとも僕は考えます。利用者が決定できるよう、選択肢を提示することが社会福祉士としての仕事だと思います。決して、社会福祉士が利益誘導をしてはならないと捉えています。


まとめ

今回は、まとまりのない記事になってしまいました。僕自身、「利用者の利益の優先」について、明確に捉えていないからだと思います。

組織に属していると、様々な組織の都合に振り回され、飲み込まれていく自分がいます。そのきとに「はぁ…。また組織の都合に流されている」と自己嫌悪に陥るのではなく、「利用者が自ら利益確保を選択できるためにはどう支援をしたらよいか」という考えにシフトすることが大切なことかな、と思いました。

なかなか言葉にして表現することができず、自分の未熟さを実感していますが、利用者の利益と組織の利益は、組織に属している社会福祉士としてはどちらも大事なことです。これを理解した上で、利用者の利益と考えて仕事をすることが適当なんだと思います。

では、今回はここまでとします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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