見出し画像

Study Hallを作ってみた。

Study Hallとは直訳すると自習室、自習時間のような意味。

日本ではメジャーではないですが、アメリカの学校では週1,2回のStudy Hallを導入している学校が多いようです。文献を調べたところ、カリフォルニアが一番多そうな感じでした。

そんなStudy Hallを高校1年生で実践し始めました。名前からして、何それ?ただの自習?と思う方がほとんどだと思うので、簡単に内容を書きます。

週1回、時間は5-7時間目の3時間、実質130分。

時間内はいつ勉強しても、いつ休んでも良い。教室を使っても良い、図書館に行っても良い、カフェテリアにいてもいい。友達と一緒に勉強やグループワーク、先生との雑談も可。外部とZoomで繋いでも良し。もちろんパソコンやタブレットも使用自由。

ルールは至ってシンプルで、今の自分に必要な学びを自分で選び、実践すること。やらなくてはいけないことは、当日スプレッドシートに自分の時間割を記入すること。そのスプレッドシートは教員も学年の生徒170名も全員が閲覧できるので、誰が何をやっているのかが良くわかるようになっています。

実際、そんな時間を作ると生徒は何をするのか。

ある生徒は、キャリア甲子園というビジネスコンテストに応募をし、Study Hallの時間を使ってその準備を始めました。そのほかにも英語のプレゼンコンテスト、社会問題解決プログラムへの参加、高校生小論文コンテストへの応募、フィルムフェスティバルに応募するための動画を作成するなど、外部への活動に目を向け始めた生徒が多数出てきました。

「Study Hallがいいきっかけになった」
「今までは学校と塾の勉強、部活で時間がなかったが、この時間があればできると思って始めた」
「自分で考えて行動できるようになった。自信になった」
「与えられた課題よりやる気が出て楽しい」

など前向きなフィードバックを貰っています。

もちろん全員が何かに応募しているわけではなく、そのほかの取り組みをしている生徒も多数います。

例えば、二足歩行のロボットを作り出す生徒。動物の殺処分を減らすためのサークルを作る生徒。音楽を作る生徒。そのほかにも沢山のユニークな活動が見られます。

そんな中、自分自身も未来の教育者を育成したいという気持ちから、教育サークル(仮)を立ち上げ、希望した生徒10名と一緒に今と未来の教育について考えています。活動はまだまだこれからですけど、生徒が生き生きして教育について語る、それを聞くのが凄く面白い。

日頃なかなか学校の勉強をできない生徒にとってもこの時間は有効で、家では宿題ができないけれどこの時間ならみんなが頑張っているから自分も頑張れると、日頃宿題をやらない生徒が宿題をやっていました。わからない場合は友達や先生に聞いたり、疲れたらいつでも休める。けど学校だから寝たりゲームをしたりはできない。そんな環境が良い刺激になっているようです。

まだまだ始まったばかりのStudy Hall。良いことばかり書きましたが、課題ももちろん多々あります。これから更に発展させていきたいので、他校での実践例を知っている方や良いアイディアをお持ちの方がいれば、是非教えてください。



この記事が参加している募集

最近の学び

いただいたサポートは全て教育活動に使わせていただきます。