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私立高校を目指す方へのキャリアアドバイス

私立高校の教員を目指す方へ、就職活動のポイントと注意点をご紹介します。私は都内で11年間私立高校で情報科教員として勤めました。また、民間への就職活動を含めた知識をもとに、就職活動のポイントや採用区分などに関して紹介します。

就職活動のポイント

私立高校教員を目指すため、就職活動の成功は情報収集がとても大切になってきます。
公立学校と異なり、私立高校は各学校ごとに採用試験を行っており、民間と同様に各学校に赴いて受験するという流れが一般的です。

以下のようにポイントを押さえました。

募集情報の収集:
一般財団法人 日本私学教育研究所の教職員募集情報に各学校の募集状況が掲載されています。各学校の公式ウェブサイトにアクセスし採用のサイトにアクセスします。逐一更新されるため、サイトにアクセスした学校をエクセル等にまとめて整理したほうが効率が良いです。

各学校のHPの目立たないところにあるケースが多く、学校HPの下部やサイドバナーにあることが多いです(学校としてもあまり教員採用を公式ページでアピールしたくないという理由もあると思います)

採用情報は時期によって異なり、特に9月〜11月にかけて来年度募集の情報が多く集まる時期となります。

教員適性検査の対策:
教員適性検査が自治体によって実施され、成績によって学校から連絡が来る場合があります。受検費用は有料です。東京に関しては詳細は東京私立中学高等学校協会を参考にしてください。
※令和6年度より東京都では私学適性検査が終了しました。

人材紹介サイトの活用:
私学教員を斡旋する業者も存在します。登録する際には、マージン(派遣会社の取り分)など待遇面を注意深く確認しましょう。私が以前に紹介した記事もご覧ください。

2. 私立高校の教員採用区分

私立高校の教員採用には様々な区分があり、それぞれ異なる雇用条件が適用されます。理解しておくべき採用区分について詳しく見てみましょう。

  • 専任教諭(単に教諭とも言う場合もある):
    基本的に終身雇用。採用については競争が激しいこともある。毎年専任の採用を行っている(=毎年誰かしら辞めている)という可能性もあるのでその点は気をつけましょう。

  • 専任講師、常勤講師:
    常勤も終身雇用のようなイメージですが、違います。民間企業でいう「契約社員」のような雇用形態で、東京では3年を上限として1年ごとに更新となります。「専任教諭への登用実績あり」と書いてあることが多いですが、学校の事情によって決まるためその保証がない点に注意してください。

  • 非常勤講師:
    主に授業を担当し、コマ給で支給されることが多いです。ただし、授業以外の業務がある場合もあるため、待遇面を確認しましょう。また、実際に働いた業務以外は支給されない学校もあります。

特に非常勤講師も考えている方へのポイントを紹介します

概ね1コマ2,500円〜3000円(月1コマにつき10000円〜12000円)という学校が多いです。
8月や12月など長期休暇など授業がない月も支払われるのでメリットがあるが、
定期試験の作成や成績処理、その他の授業以外の業務が付随する可能性があるため、どのような業務があるのかも確認する必要があります。

授業以外に実際に働いた業務は支払われないという学校が未だ多いので、その点は気にしておくと良いですね。

3.雇用条件

雇用条件は詳しく掲載されているところとされていないところ(「本校規定による」という表現が多い)があります。

民間の就職では待遇や休日日数(120日程度あるとホワイトという判断が一般的)、勤務時間や福利厚生、業務内容について詳細が提示されます。

教育業界、特に学校での教員募集に関してはあまり浸透されていないため、十分に情報が得られないケースが多いです。そのため、学校に詳細を問い合わせることをおすすめします。

求職者は立場が弱いと思ってしまいますが、そのようなことはありません!仮に問い合わせたことによって合否が決まるような学校はそもそも応募しないほうがいいです。しっかり問い合わせましょう!
エクセル等のデータで送ってくれる学校もありますよ。

3. 売り手市場の現在と今後の展望

現在、私立高校教員の人材不足が続いており、求職者にとっては売り手市場が広がっています。少なくとも、この10年間で大きく状況が変化しました。
この状況を活かすために、しっかりリサーチを行い、自身のキャリアに合った学校を選ぶことが大切です。

今後の記事では、学校の探し方のポイントについても紹介します。
私立高校教員職を目指す方々にとって、役に立てたら幸いです!


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