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花ミモザ制御不能の男児たち

卒園式後も保育園は続く。
朝、門前の奇麗な黄色い花の木(ミモザ)が、息子の背を超えていることに気が付いた。
成長って、知らないうちにしてるものなんだな。

夕方、妻が先生に言われた。
「日曜は男の子たちがお宅に集まったそうで」

そう。友達三人が遊びに来た。
元々は近所のリョウマ君一人の予定が、直前の公園で仲間と出会い「皆行こうぜ」となって……
2DKアパートに育ち盛りが四人。
五分で家はカオス。
床はおもちゃでごった返し、空中はスチロールの銃弾が飛び交った。
後片付け、悲惨だったな。
ただ息子も楽しそうだったしそれは良し。問題は――

「皆、パパさんから『乳首ゼリー』をもらったって」
あげてないっ!
正確に言うと、細長い一口ゼリーはあげた。
「どうやって食べるの?」と聞かれ「先端を切って吸うんだよ」と答えた。
そしたらサトシ君が「じゃあ乳首ゼリーだ」と笑ったという経緯。

「男の子たち今日ずっと乳首○○って盛り上がってました」
知らない間に乳首パパにするのはやめてくれるか。


(はなみもざせいぎょふのうのだんじたち)

季語(初春): ミモザ、花ミモザ


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