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逆転現象 ~出来ない親でいい?
東京で働く妻。
従業員が急遽欠け早朝出勤。
五歳息子の登園は私が行くことに。
朝。
大変さを覚悟していたが、息子はいつもより早く起床し、パッと朝食を食べ、服を着替えて、出掛ける三十分前に支度を終えてしまった。
「パパ、遅刻しないように時計見ながらやってよ」
……なんだか拍子抜け。
いつものグダグダはママへの甘えかしらん。
雨中。酸素カートの私を先導して歩く息子。
「朝は車が多いからこっち側を歩くよ」
――はい。
これ、親子逆転してないかい?
園に入る。
朝はタイムカードを押し、二階の教室に荷物を置くのだけれど、その階段が私にはネック。五段ほど登るとすぐにゼエゼエしてしまう。
すると息子が「待ってて」と一人で二階に行き、「パパが行けないんで鍵開けてください」と上にいた大人にお願いする行動に。
手のかかる親がいると(←)、息子はとても成長するみたい。
「OK。じゃあパパ、下で預けるよ」
一瞬、預けられるの私? と勘違いした。
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登園の子の背を追つて喜雨の中
(とうえんのこのせをおってきうのなか)
季語(晩夏): 喜雨、雨喜び
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