ポップコーンは買わない。vol.104
オアシス ネブワース1996
コンサート映画ならではの高揚感の持っていき方に興奮が止まらなかった。
チケット販売の知らせから、熾烈なチケット争奪戦、コンサート会場までの道中、オアシス登場までの待機時間、待たせやがってこのやろう!!って思うけど、それに伴って彼らが登場した時の爆発する感情、
「キターーーーーー!!」
現地での興奮とは比べ物にならないけれども、リアルに3割くらいの興奮が伝わってきた。
そもそもネブワースとはなんなのか
ネブワースというのは、イングランドにある豪邸、農村に建てられたカントリーハウスということらしい。
70年代からコンサート会場として利用され、ローリングストーンズやレッドツェッペリン、ピンクフロイドらがライブをしたいわば聖域。日本で言うところの武道館に相当するようなところなのだろう。
それにわずか3年で到達してしまったオアシス。
オアシスのドキュメンタリー「スーパーソニック」でも冒頭ネブワースの映像からスタートする。
ある種彼らのピークとして描かれているのも事実なのかもしれない。
オアシスはもうすでに解散しているが、解散してもなおこんなにも人気があって自分のように若い世代でもファンが増え続けているという現象はなかなか稀有なことなんじゃないかって思うよね。
そしてこんなにも再結成を望まれているバンドもそうそういないことだろう。
なぜあそこまでファンは熱狂していたのだろうか。
歌詞が秀逸かと言われればそうでもない。言葉の意味合いがよくわからない曲も多いからだ。
わからないけど、キャッチーだからみんな口ずさむ。そしてオアシスと同世代のファンたちはイギリスの若者代表として誇り高いのだな。
彼らの言動はたびたび物議を醸しているが、結局当時の若者たちが抱く悶々とした気持ちを代弁し、多少破壊的なニュアンスで楽曲に乗せたり、パフォーマンスで表したりするのは刺激的だったのだろう。
ロックの歴史の中でも、若者が熱狂してなんぼの部分がある。プレスリーにしろ、ビートルズにしろ、ストーンズにしろ、同じことが言えるんじゃないか。
同じ世代の同じ気持ちを何かに乗せて発信するというのは共感を生み、熱狂をも生む。
そして彼らには圧倒的なカリスマ性があった。
それの究極体が96年のオアシス、ネブワースの2日間だったのではないかと思う。
「100分で名著」という番組でフランスの心理学者ギュスターヴ・ル・ボンが著した「群衆心理」という本の解説をしていた。
その中で、群衆の先頭にたつリーダーというのは先天的な人格を持って支持を集めるものと、後天的に人心を掌握していく戦略をたてて支持を集めるものの2つに分かれると記してあるらしく、
前者にはナポレオンや、ジャンヌダルクなどが挙げられ、なるべくして指導的な立場に立っていることが多い。まさにカリスマ性に溢れている人間と言えるだろう。
オアシスのフロントマンのリアムとノエルは前者に当たるのではないかと思ったね。
あのルックス、立ち振る舞い、楽曲の秀逸さ、歌声、後天的とは思えないでしょ。しかも兄弟でさ。笑
これは生まれ持って得たカリスマ性としか考えられないよ。
ここまで来ると努力とかの世界じゃないから、完全にひれ伏しちゃうよね。
彼らが生きてる間に同じステージに立っているのをみてみたい。
これがどのくらいの実現可能性があるのかは全くわからないし、むしろなさそうだからNMEも記事作成のネタに困らないのかもしれない。笑
まずはそれぞれのソロ公演、これを自分が生きてる間には観に行きたい!
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