スーパーおばあちゃん　～信じる幸せ～

朝起きて庭の植物を一通り世話し
一日３食ちゃんと作って食べて
勤務先までは車を運転し
パートの仕事はテキパキこなし
趣味友達、パート仲間、ご近所さんと定期的にお茶会し
ホームパーティーも時々開催
年に数回旅行を楽しみ
流行にも敏感で
傘寿のおばあちゃんなんて思えません

姿勢がよく
走れるし
子どものとっさの行動にも追い付いて
はしゃいで転んでも無傷で
見た目もうんと若い

やさしくて
親切で
思いやりがあり
いけないことはきちんと叱る
悲しい時は涙を流し
凄く人間味あふれる方

私から見たらスーパーおばあちゃん
そして人生100年時代の今だからこそあこがれる存在

このスーパーおばあちゃん
私の恩師です
保育園の担任の先生

「赤ちゃんにだってできる」
「子どもだってわかってる」
「できるんだ」

いつも周りにそう言って
子どもにできないことはないと
なんでも挑戦させていた

今もパート保育士として働いて
「やらせてみなさい。できるから」
「正しいおもちゃの使い方を教えてあげなさい。できるから」
と、若い保育士さんたちに教えてあげてます

子どもも保護者も保育士さんも
みんな、彼女が大好きです
自然と惹きつけられています

思うんです
彼女はみんなを信じているんだと
信じているから「できる」といえるのだと思います

誰かを信じる
意外と難しいことです
彼女は誰かだけではなく全ての人を信じている
うんと難しいことです
そう簡単にできるものではない

全ての人を信じるのは
生まれ持ったものなのでしょうか？
人生の中で培ってきたものなのでしょうか？
私にはわかりません

彼女のようになりたくて
相手を信じてみた
信じることは難しいし疲れる
疑うのは楽
でも信じるよりもっともっと心が疲れる

それに気づいたけど
そう簡単にすべての人を信じることはできない

彼女の生きた年月と私の生きた年月は違いすぎる
私が今の彼女と同じ年月を過ごしたとき
今より少しでも近づけていたらいいなと思う

彼女に出会えた私は幸せで
彼女に出会えたすべての人はきっと幸せ
世界中の人が相手を信じれば
世界中の人が幸せになれるんじゃないかな

#忘れられない先生