お坊さんが選ぶ! 読むとやる気がでるマンガ8選【僧侶が語りたいマンガシリーズ その②】
日々にちょっと疲れたときや、気持ちが沈んでしまったとき。そんなときは、マンガなどのカルチャーに触れて、少し心を癒したくなるもの。そこで、築地本願寺のお坊さんや職員たちが、やる気になるために読み返したくなるお気に入りのマンガ8作品を紹介します!
1.『AKIRA』大友克洋
このマンガもこれを原作とするアニメも、それに付随する音楽も全てが好きで、息子の名付けの時にアキラとつけようとして周囲に止められました。(40代・男性僧侶)
2.『ぼくのヒーローアカデミア』 堀越耕平
キャラクター一人一人の言葉が心に響く作品です。仲間と一緒に一生懸命頑張っている姿、目標に向かっている姿が描かれており、年齢を問わずに是非見ていただきたい。夢を目指すこと、仲間の大切さがいかに大事なものか教えてくれます。(30代・男性僧侶)
3.『暗殺教室』 松井優征
人生について悩んでいるとき "設定自体がかなり突拍子もない設定なのですが、一年間、突如赴任してきた宇宙生命体(?)が学校の担任になるお話です。一年間を通してのクラス目標は「担任の先生を殺すための暗殺スキルを身につけよう」というもの。進学校の落ちこぼれクラス「E組」の生徒たちが、先生を殺すための特技を身につけていくストーリーです。
設定自体はシリアスなものを想像しますが、その根底には「自分の短所を理解し、向き合う」ことや「長所を伸ばし、自分のできる役割を全うする」ことによって、弱者が強者に勝す術を身に着けていくというメッセージが込められています。画一的な生徒を生み出す学校教育へのアンチテーゼや、その中でも最上位クラス「A組」のエリートとしてのプライドを感じる描写などは深く考えさせられる部分が多くあります。これから進路を選んでいく子供に読ませたい漫画です。(30代・男性僧侶)
4.『チ。ー地球の運動についてー 』魚豊
ストーリーは、地動説の可能性に気づいてしまった中世の研究者たちと、それを異端とする教会側の攻防を描いた作品です。実際の歴史になぞらえているようで、史実とは異なる内容となっているところも作品の魅力のひとつです。「こういうことって当時ありそう……」と、どこか「これは現実だったんじゃないか?」と思わせるところにも作者のセンスを感じます。その作者が描く登場人物の葛藤やその静かな戦いに胸を打たれます。
全体的にスッキリしたり、爽快感があったり、ヒーローが解決してくれたり、そういうマンガではありません。ですからご想像の通りハッピーエンド感のある作品ではありません。ただバッドエンドかというと今の時代だからわかる、望みのある終わり方です。
この作品の登場人物のように自分の人生を捨ててでもアツくなれるようなことは今のところ私にはありませんが、そういう強い想いを持てる人間ってやっぱりすごいなと思える作品です。(30代・女性職員)
5.『ぼっち・ざ・ろっく!』はまじあき
家でぐだぐだしている時に読みます。コミュ症で1人でギター弾いている様な主人公が色々な妄想をする様が、楽器を弾いたりしている自分の思考と重なる事が多々あり、共感性羞恥心を感じて癖になります。(20代・男性僧侶)
6.『ふしぎ遊戯』渡瀬悠宇
昨年連載開始から30周年で、懐かしくなり読みました。女子高生の頃友達と語り合ったことを思い出しました。少女漫画でありながら、愛と友情の壮大な物語が描かれた作品だなと思っています。
前半はわきあいあいと展開していきますが、後半になるとキャラクターが亡くなる場面もあり、よく泣きました。名言も多く、再度読み直すと、当時とは違う感覚で楽しめます。
四神が出てくるのですが、奉職当時、築地本願寺の支柱の四神を見た時にこの作品を思い出し懐かしくなりました。(40代・女性僧侶)
7.『夏目友人帳』 緑川ゆき
ほっと一息つきたい時に読みます。登場するキャラクターが面白いのと主人公の心情の変化が面白いです。(60代・男性僧侶)
8.『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
ひまなときについ読んじゃいます。もし願いが叶うなら、毎週読みたい……!(30代・男性僧侶)