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99%の人が、実は知らない「他力本願」の本来の意味【意外と知らない仏教語】

普段何気なく使っている言葉が、実は仏教に由来する「仏教語」だということを知っている方は意外と少ないのではな いでしょうか。暮らしの中にとけ込んでいる「仏教語」の代表的な言葉をクイズ形式でご紹介します。

Q:「他力本願」の仏教的な由来は?

【選択肢】

①他人の力を当てにすること

②仏さまにお願いして、叶える願い

③仏さまがわたしを救うはたらきを意味する

【解説】「自力優勝は絶望です。あとは、他力本願に頼るしかない」という話をスポーツ報道でよく聞きます。この場合、「優勝するためには、相手が負けるのを待つしかない」という意図で使っているのでしょう。しかし、本当の「他力本願」の 意味は、他人の力をあてにする、他人任せというような日常生活での行いのことではなく、「すべてのいのちあるもの を救う(仏にする)」という阿弥陀如来の力を言い、さとりを求めること(仏道)における道をあらわすものです。また、浄土真宗でいう自力とは、阿弥陀如来の力である他力に対して、「自分の力でさとりを求めること」を指します。

【答えは、③】

Q:「一期一会(いちごいちえ)」という言葉が生まれた、仏教的な背景は?


①お茶会での心構えを説いている

②親しい人との今生の別れで、後悔しないための心構えを説いている

③旅先で出会った人との、忘れられない出会いに対する心構えを説いている


【解説】「一期」は人が生まれてから死ぬまでの一生。「一会」はひとつの宗教的なつどい。どちらも仏教語ですが、「一期 一会」という成句は仏典にはありません。しかし、仏教の精神を表している言葉です。「一期一会」は元来、茶道の言葉で「一期に一度の会」から生まれました。この言葉を幕末の大老・井伊直弼が著『茶湯一会集』の中で茶の湯の心得として述べています。一生にたった一度の出会いだから、主人も客も万事に心を配り、実意を持って交わりなさい という意味です。日常生活においても、一期一会の心を持ってご縁を大切に暮らしていきましょう。

【答えは、①】

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*上記は主に、『くらしの仏教語豆事典 上下巻 辻本敬順著(本願寺出版社)』を参照し、まとめたものです。


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