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酒井順子連載「あっち、こっち、どっち?」

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築地本願寺新報に掲載中のエッセイストの酒井順子さんの連載です。気になるふたつの言葉を取り上げて、紹介していきます。
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#お坊さん

若い男性に変化あり? 旅先で実感する、男女の感覚の変化

 気がつけば目立つようになってきたのが、乳幼児を連れたお父さんが、スーパーで買い物をす…

「かっこいい」「格好いい」「カッコイイ」、どれが好き?

 日本語は、漢字とひらがな、そしてカタカナという三種類の文字を使用して表記する言葉です。…

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お店に「さん」はつける? つけない? 関東と関西の文化の違いを考える

大人になってから京都に行った時、京都の人がお店の名前に「さん」をつけて呼んでいるのを聞…

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「満」や「密」な状況がもたらす、濃厚な時間もある

 このゴールデンウィークに、浅草に行く機会がありました。久しぶりに行動制限の無い大型連休…

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能登半島地震で考える「孤立」の意味

 元日に石川県能登地方を震源とした、大きな地震が発生しました。能登半島好きの私は、珠洲に…

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人生は努力次第。でも、そう言われる苦しさもある

 京都でタクシーに乗ったところ、降車の時に運転手さんから、 「四つ葉のクローバー号、ご乗…

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トンカツを食べるとき、端っこと真ん中はどっちが好き?

 向田邦子さんの名エッセイ集『父の詫び状』の中に、「海苔巻きの端っこ」という一編があります。子どもの頃から、海苔巻きの端っこが好き。海苔巻きだけでなく、伊達巻やソーセージなども端っこが好きだし、パンならば耳のところがいい。……という記述に、「わかるわかる」と思う方は多いことでしょう。  食べ物の端っこには、健気な味わいがあるものです。たくわんを切りつつ、その尻尾をポイと口に放り込んでしゃぶっていると、堂々と丸い、一番太い部分をパリッと噛む時とは異なる滋味が感じられるのです。

どこかへ行き、帰ること。それは決して当たり前ではないと私たちは知った。

 コロナ以来となる海外旅行へ、行ってきました。久しぶりの海外、それも行き先はロンドンと遠…

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なぜ、私たちは物事を「分類」したがるのか。

異なる二種類以上のものが混在していると、つい分けたくなってしまう性分を持っています。何…

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常に「上」と「下」を意識させる、日本社会の敬語の呪縛

 実は私、ヒップホップダンスというものを習っているのです。同級生4人で始めたのですが、先…

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お肉も人間関係も。「薄さ」や「淡さ」を尊んでもいい。

 冬、京都の友人から千枚漬をいただきました。聖護院かぶらを薄切りにして漬けた、白くて丸い…