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酒井順子連載「あっち、こっち、どっち?」

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築地本願寺新報に掲載中のエッセイストの酒井順子さんの連載です。気になるふたつの言葉を取り上げて、紹介していきます。
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#多様性を考える

「きっちり」な理系と「あいまい」な文系が混じりあうから、世界は豊かになっていく

昭和時代に、女子校に通っていた私。時代のせいもあってか、今で言う〝リケジョ〟は、今以上…

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トンカツを食べるとき、端っこと真ん中はどっちが好き?

 向田邦子さんの名エッセイ集『父の詫び状』の中に、「海苔巻きの端っこ」という一編がありま…

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麺類に砂糖、お餅にトウガラシ。“甘辛味“に隠れる、アジア人の気質とは

お昼には麺類を食べることが多い私。家には、七味唐辛子や柚子七味、はたまた京都に行った時…

丸い世界で生きるのは、実は大変なのかもしれない

 四人で食事をする時、丸いテーブルと四角いテーブル、どちらがあなたはしっくり来るでしょう…

「終わる」ことより「続ける」ことの方が難しい 

 糸偏(いとへん)の漢字が好きです。「綿」「絹」「綾」「紅」……などと思い浮かべてみれば、…

「捨てる」と「ためる」 酒井順子さん連載コラム『あっち、こっち、どっち?』③

 自宅で過ごす時間が多い今、手がける人が目立つのが「断捨離」です。「断」や「離」よりも、…

「外」と「中」 酒井順子さん連載コラム『あっち、こっち、どっち?』②

 新型コロナウィルスの影響で、家の中で過ごす時間が長くなっています。私達にとってコロナ禍は、かつて経験したことがないタイプの、非常事態となりました。  戦争であれ天災であれ、非常事態下では人々が手を取り合い、助け合うことによって、苦境を乗り越えようとしてきました。しかし今回は「手を取り合う」ことが、最も危険。人との距離を取りながら助け合うという難しい命題が、私達に与えられることになったのです。  私の場合、元々が在宅勤務なので、生活が激変したわけではありません。が、外で行

「みんな」と「私」 酒井順子さん連載コラム『あっち、こっち、どっち?』①

タイトル 「みんな」と「私」  子どもの頃、流行りの玩具やら服やらを親にねだる時、 「みん…