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絵画

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記事一覧

ダナエみたいな万葉歌

(意訳) 清らかな月夜に花を開く梅のように、 私が心を開いてお慕いするあなたよ。  清らか…

えりんぎ
1年前
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モネの描く絵は、サビ抜きの寿司である。

 きっと誰もがそうであるように、幼い頃は、寿司はサビ抜きが当たり前だった。わさびは刺激が…

えりんぎ
1年前
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薬師丸ひろ子「Woman “Wの悲劇より”」を和歌と共に聴く(2)

前回の記事では、 松本隆さん作詞「Woman "Wの悲劇"より」を、 百人一首にも採られる和歌「ゆ…

えりんぎ
2年前
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桜を散らす涙 (和歌・絵画)

表現したいことが内に溜まるばかり、 創作のいろはを知らない私が 初めて記事を書く今日の京都…

えりんぎ
2年前
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モネとお寺と和歌

横浜市の閑静な住宅街に佇む禅寺、 東光禅寺。 祖父の一回忌のために訪れたそのお寺では、 庭…

えりんぎ
2年前
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言葉と美術

 海の妖精に恋する一つ目巨人(キュクロプス)を描いたオディロン・ルドン『キュクロプス』。…

えりんぎ
1年前
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ミレイ「古来比類なき甘美な瞳」と英詩

 日本語の形容詞にも、最上級の活用があればいいのに。  ないが故に、”sweetest eyes were ever seen" というシンプルにして孤高の一節が、「古来比類なき甘美な瞳」という大層な表現になってしまうのだ。 ・・・・・・・・・・  「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展に行きました。最も目を奪われた、ジョン・エヴァレット・ミレイによる作品「古来比類なき甘美な瞳」を深掘りしてみたので、そこで出会った詩について書きたいと思います