エンタメとマーケティング3 顧客分析から見る近未来予測
12月に行われたAcid Black Cherry(以下:ABC)のライブに参戦してきました。
前々から好きなバンドでしたが、初めてのライブでした。
もちろんライブを純粋に楽しみに行ったのですが、そこでマーケターとして気になることがありました。
最初、勝手なイメージですが、ボーカルのyasuさんがhydeさんのファンだということもあり、L'Arc-en-CielやVAMPSのファンと客層が近いのかなと思っていました。しかし実際の客層は予想と全く異なりました。
ABCのファンに見られた大きな特徴はこの3つです
・ロングヘア、明るい茶髪の巻き髪女性
・男性ファンと女性ファンの距離感の近さ
・20代前半〜半ばのファンの多さ
まず「髪型」
服装の趣味が似ると似た髪型になりやすいと言われるが、それにしては明るい茶髪のロングヘアの巻髪女性が多い。
調べてみるとボーカルのyasuさんが好みの女性として「ロングヘアの清楚な女性」と挙げている。しかし、金茶髪に近い茶髪の巻き髪は「清楚」の部分には含まれないでしょう。ゆえに、彼女たちの個人の好みが「ロングヘア、明るい茶髪の巻き髪」ではないかと推測できる。
そして個人の好みかどうかより、ここでマーケティング的に最重要なポイントは「茶髪」も「ロングヘア」も「巻き髪」も、維持が大変な髪型であるのに、それらを維持する生活が出来る人達が顧客層に多いことがわかる。手入れの手間、金銭面、職場環境等、髪型一つで多くの情報を推測できる。
次に「距離感」
ABCファンの男女間の距離は近い。
「共学育ちか、女子校育ちか(男子校育ちか)」というのは恋愛面、仕事面等、学校を卒業後の人生を多く左右していると感じる人も多いだろう。他にも異性兄弟がいるか、長子か妹弟か。男女の距離感から育った環境も推測できる。
ABCファンはお互いに抵抗感無く接せられる層がファンに多く、カップルで来ているケースも多く見受けられた。
最後に「年齢層」
ABCの活動期間が2007年〜現在2016年、約8年間です。特にCDリリースによるメディア露出が多かった時期は2007年〜2008年と2011年である。
新規顧客開拓時期のコアである2007〜2008年頃に、音楽に触れる機会が多い年代である中高生の期間を過ごしていた顧客層が今「20代前半から半ば」なのはうなずける。
しかし、この3点から「何がマーケターとして気になったのか」
それは「ファンの子達めっちゃリア充や…」
そう、リア充(リアル、実生活が充実している)な客層の多さ。
生で接して感じた以外にも、Twitterでファンの方々の日常を垣間見ても、明らかにリア充が多い。単純に恋人、既婚の有無だけではなく、男女間で交流ができる、リア充独特のあの距離感。
そして、リア充が多く20代前半〜半ばが多い客層で何が起こるかというと「結婚」「出産」のピークがやってくる。
結婚、出産があると、ライブなどのイベント参加、遠征は難しくなる。
私の身近にも、共にABCファンの若い夫婦が今回のライブは「どちらが子守と留守番をするかで、もめてしまう」という理由で諦めたと聞いた。
このようなケースが今後増えると推測される。
ABCのこれからの収益と継続を考える時、今後はライブによる収益が減益する可能性を考え、マーケティング戦略を考えなくてはならないだろう。
SPThanks F
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