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一陣の風に乗って|140字小説

車と衝突し、怪我をして一時的に保護していたオオワシを空に還す時が来た。

僕はオオワシを抱えた両手を高く掲げ、「飛べ!」と叫んだ。
すると一陣の風が吹き、オオワシは空へと舞い上がった。

僕の頭上でくるりと輪を描き、高く、遠く、その力強い羽ばたきで、一直線に地平線の彼方へと消えていった。

【140字小説】


オンライン文芸コミュニティ「星々」さんが主催する140字の小説コンテスト、「十一月の星々」に応募したものです。

毎月テーマが異なり、今月のテーマは「保」。
文中に最低1回は「保」の文字を使うことになっています。

ありがとうございます!(・∀・) 大切に使わせて頂きます!