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【レッスン編】ケルン・ズークフェスティバル

ブラジリアンズークをやって一年半程で参加した、ドイツで行われたブラジリアンズークのフェスティバル、「ケルン・ズークフェスティバル」についての記事を書き進めている。

フェスティバル参加へのいきさつや、フェティバルの情報については、前回書いてみた。

今回は予想以上に楽しくモチベーションがアップしてしまうような、フェスティバルでの素晴らしいレッスンについて、触れて行こう。

2つのレベルに分かれたクラスが同時進行

素晴らしいなと思ったことの一つに、このレベル分けがある。

「項目に書かれている複数の技がきちんと出来ない人は、“レベル2“。ある程度踊れて、項目に書いている技がちゃんと出来る人は“レベル3“でレッスンを受けること」
という風に、事前の投稿でも書かれていた。(ちなみにレベル1は始めたての入門者。そしてレベル3の上にはい”研究レベル”というものまであったが、フェスティバル中はこのレベルは設けられなかった)

当日も、オープンレベル(どのレベルの人でも受講出来る)のクラスの後、適当にレベル別のスタジオに行こうとしている人達にも、スタッフや先生が
「さっきの技が自信を持って出来なかった人はこっち〜!さっきの技が余裕で出来た人は上!さっきのオープンレベルクラス見ている感じ、出来てない人も多かったよ〜」
と冗談混じりで、参加者が場違いなクラスに行かないように呼びかけていた(笑)。

もし、ケルンやヨーロッパのようにレベルが2種類以上あると、始めたての人はまずはじっくりと基礎を、ある程度技や踊りが分かるようになって来た人は、基本技を応用した難易度の高い技や、音楽によって踊りを変える表現、ベーシックに肉付け出来るスタイリングなど、先生の指導のもと、もっと追求して行けると思う。

習った期間や試合の成績じゃなく、「技が出来るか出来ないか」で判断してクラスを選べる所も、地域差が出なくて平等だと思うし、試合は嫌いだったり、そもそも参加する場所もないけれど踊れる人達にとっても優しい環境だと思う。

「ヨーロッパ人のレベル3がフォローできてるかは分からないけど、一年間日本の先生達に丁寧に的確にしっかり教えて頂いたし、ひとまず難しい方のレベルに行ってみよう!」

趣味友さん達にも、出国前のズークイベントで様々な技をかけて鍛えてもらっていたから、私は「えいっ!」と上のクラス飛び込んでみた。
有難いことに、どのクラスも楽しく着いていけた!
改めて、日本の素晴らしい先生や趣味友リーダーさん達、美しいフォローで魅了下さったフォロワーさん達、地方のイベントを開催下さった皆さんをはじめ、日本で関わって下さった全てのズーカーの恩人さん達に感謝を申し上げたい。

日ごとにテーマが変わる

ケルンでは毎日の「テーマ」が決まっていて、「何を意識して、どこを伸ばすのか」をより明確にしてレッスンを受けられた。

今回は、金曜日:コネクション、土曜日:テクニック、日曜日:ミュージカリティー、月曜日:ソロ&表現だった。

オープンレベルクラスも金曜と月曜に一回ずつあったが、ほとんどの時間はレベル2、レベル3と2つに分かれてレッスンは行われた。

レッスンで先生は全員、最後のビデオまでとても丁寧に説明してくれる。
どの先生の教え方も細やかで分かりやすく、とても納得できた。
それでいて説明だけでなく、スペインのフェスティバルと同じく音楽をかけての練習もたくさん用いてくれるから、リーダーさん達の応用やミュージカリティーに、レッスンの時からびっくりしたり喜んだりすることが出来た。

自分記録としても、習った内容を簡単に残しておこう(専門用語も出てくるため、ズークを習っていない方は、次の項まで読み進めてもらった方が楽しいかもしれない)。

金曜日:コネクション(ペアを組んで、繋がること)

2ペアから学んだ。

Lucas& Venessaからは
「コネクションは、相手とつながるだけではない。
音楽とも自分ともコネクトすることを意識することが大切」
と教えてもらった。
床からのエネルギーを足で感じ、それを身体へのエネルギーに持って行けるように、ゆったりとしたソロエクセサイズも行われたが、これが本当に癒やされ、足で床を“感じる“ことが出来た。

また、色々な身体の部位を使ってのターンも、皆で何度も練習した。
回っている時も、いつもコネクションが大事だと先生達は繰り返し言い、それぞれのリーダーさんと勢いでなく、コネクションを感じて回ると気持ち良かった。

Iago & Ninnaからは、シャドウポジション(二人が向かい合うのではなく、同じ方向を向いている状態)でのコネクションの仕方を学ぶ。

シャドウポジションになってのBasicでは、ヒジでのコネクションも大切で、いつもヒジでのコネクションも保ってサーキュラー(胸〜頭を回すこと)をやることの重要性も教えてもらえた。

このレッスンで、コネクションを組んだだけでびっくりする程の心地良さを感じ、それがパーティーでの素晴らしい経験へと繋がった。

パーティー編の項目『始めたてダンサーとのonly one :ドイツ人の底力』は、コネクションが互いを癒し自由にする素晴らしさについて、より詳しく触れてみた。

土曜日:テクニック

正午からみっちり、5レッスンもあった!
前日のコネクションも時々話題に出て、振り返りながら取り組めるレッスンもあった。
芸術性や表現は一旦脇に置き、身体の使い方などをかなり細かく指導してくれる先生が多かった。

時差ボケと夜中通してのパーティーでの疲れから、始めのレッスンは受けらなかったが、遅刻の利点は後で書くことにしよう。

2回レッスンを受けられたAlex & Natashaからは、カンブレの仕方や種類、そこからの流れを。深いカンブレは、今まで見たことのない程の深さで口が空いてしまった!
あれだけバランスを取れカンブレが出来たら、気持ち良いだろう。ズークをして来た中で私がリーダーをすることはなかったが、リーダーがどの角度だとフォロワーがそこまで深いカンブレを安心して身体の負担なく出来るのかも、細かく説明されていた。
パーティーや休憩練習の時に、この深いカンブレのフォローを成功することが出来てリーダー達と喜びあったのも、懐かしく覚えている。

Domik& Monika からは、サーキュラーの仕方、サーキュラーとローストチキン(rainbow)のミックス、回され方の違い、チルトターンで様々な終わり方やスタイリング。芸術的で流れるようなデモにも、とても癒された。

Julinha & Arthurは、方向change について。
Julinhaのとても細やかで丁寧な教え方は本当に分かりやすく、もっともっと彼女のレッスンを受けたかった(主催者のため、レッスン数は多くなかった)。
2人のデモは、美しさもあり、そしてびっくりする程の的確な技術があった。
ここまで強靭な技術を取得して初めて、プロ級の芸術的ズークは生まれるのかも知れない。

日曜日:Musicality

楽しみにしていたテーマで、これも盛り沢山に5クラスで構成されていた。

Iago & Ninnaからは、フォロワーも、弱拍の八分音符、二分音符などを積極的にリーダー、見ている人に表現する大切さを習った。
チルトターン(顔を傾けての連続ターン)も、音楽に合わせて緩急をつけて回されると面白かった。
感じて調整して行けるようなフォロワーに、少しでもなりたかった。

Carlos & Anastasia は、3つのタイプの音楽について。
なめらかなバラード曲調、HipHopやR&B、そして、Traditional。
3種の音楽を見事別人のように踊り分けたり、ヒップホップをバラード調でわざと大袈裟に踊り、みんなを笑わせながら、その違和感に気づかせる。
座学なのに釘付けになった、貴重な内容だった。

地方の先生もたくさんいるようなレベルの高い今回の参加メンバー達でも注意されていたのが、ヒップホップ系の曲の踊り方だった。
「バラード系や流れる系の曲は、君達が得意とする重心が上めで滑らかな踊りでOK。ヨーロッパの舞踊文化、バレエなどと似ている要素が多いね。
でもHipHopやR&Bは、重心は下。もっとビートを効かせて。踊り方が同じにならないで」
ということだった。
Traditional系は今あまり取り上げられていないのか、あくまで存在と簡単な踊り方を教えてもらう程度で留まった。

Gab& Carolineはランバダで出て来るWターン、トリプルターンを、ブラジリアンズークのリズムで行った。東京でこれらをヒロリン先生から習い、住んでいる地方で復習出来ていて良かった!

Arthur & Jade は、R&B、Hiphopの曲で使いやすいステップを、オープンポジション(二人が横通しになる)などで。
この手の音楽ではベーシックのリズムを崩し、ルンバのようなリズムになることもあることも知れた。
Jadeの踊りは前年のランバダフェスティバルで魅了されていたが、今回も見惚れてしまった。彼女やJulinhaの良さを最大限引き出しているArthurもまた、宇宙レベルなダンサーである。

月曜日:ソロ&表現

ソロの踊りは、ズークを踊りに行けなくなっても一人で楽しめそうだし、特に表現はとても楽しみだった。

Ania は、手や足のスタイリングを教えてくれた。足あげ(クラシックバレエでいう、パッセのようなポジション)などが多用されたスタイリングは、ズークを踊りに行けなくなってからも一人で試せそうだと思った。

Natasha は、ヘッドムーブメントのタイミングについて。彼女のソロのデモも、これまた弾けるエネルギーが魅力的だった。

Otavig & Sabrina は、基本的な技をいかに肉付けしたり遊ぶことが出来るかを、教えてくれた。
シンプルな基本技から、ラテラウは7種、Bonus は3種のスタイリングを教えてもらえて、一気に面白さが増す。
open position(二人が向き合わず、横に並んだ状態)での遊びも一見簡単そうに見えても、ほんの少しのムーブメントでますますお洒落で楽しくなる。

これだけたくさんの内容を、ヨーロッパ各地を中心に集まった素敵なダンサー達と、2番目に安い160ユーロで学べたのは、とてもお得で有難いことだった。

お勧め!お得なクローズドレッスン

クローズドレッスンとは、フルパス(通し券)に追加料金を出して、少人数でレッスンを見てもらうタイプのレッスンだ。
個人的にもアドバイスをもらえる所が、一番嬉しく今後に心がけやすい所かと思う。

日本だと、クローズドレッスンは30人位に限定されていて、キゾンバフェティバルの時は2日間数時間に及ぶ内容だったということもあり、フルパスに更に1、2万は多く払わないと参加出来ない金額で設定されていた気がする。

もちろん時間や日数にも寄ると思うけれど、当時キゾンバのJP&Steaphyはフランス世界的スターということもあって、その金額だった。
もちろん私は、今まで追加料金を払ってのクルーズドレッスンなど、自力で参加したことは皆無だ。

「このズークフェスティバルでも、クローズドあるんだ。……え、20人以内で見てもらえるなんて、日本のクローズドよりお得だよね?しかも、嘘!15ユーロ〜20ユーロ?普通のレッスンより安い位だし!」

そう。100円で換算したら、一流の先生の1時間半のレッスンを1500円〜2000円で、20人以下のメンバーで受けることができる(私が行った時は、両替手数料を含むと1ユーロ200円近くだったから3000円〜4000円だが。それでも、安い!)。

「せっかく手に届く金額なら、一回はクローズドも記念に受けなきゃ!」
と、申し込んでみた。
Willson &Venessaのクローズドだったが、来ているメンバーがこれまた素晴らしい!

既にドイツ各地やオランダなどで、先生として活躍している人、今はまだ生徒として習っているものの、将来的に先生を目指している人など、意識が異常に高い人ばかりが引き寄せられていた。
「このズークフェスが終わったらズーク辞めるなんて人は、この中で私だけなんだろうな(笑)」
と思った。先生達はこのフェスティバルやクローズドレッスンに参加した理由を、全員に聞いていた。

「ブラジリアンズークを辞める前に、一年半やった記念に参加しました」
と素直に言っても良かったが、皆があまりに意識の高い発言ばかりするものだから、私も
「はるか彼方の私の国、日本に、ヨーロッパのズークのエッセンスを感じ、持ち帰りたいと思っています」
と、別のことを口走っていた。
すると皆さんは、
「そうかそうか!」
と私の目を見て強く頷いたり、拍手してくれたりした。

「う……嘘じゃないっ。実際はこれで辞めるし、私よりお上手な方がたくさんいる地方で、そんな出しゃばったことは到底出来ないけど、せめてドイツで習ったエッセンスは必ずエッセイに書いて、シェア出来るようにしよう!」
と、心の声は恥ずかしそうに言っていた。

順番にペアになって、自由に踊っている所を先生達が個人的にバランスよくアドバイスしてくれる時間もあったが、この意識が特別に高いメンバーさん達と踊る時間は、互いがすごく集中している中で踊りを共有できた、素晴らしい時間だった。

Venessaが前日Lucasとデモで踊っていたような、ゆったりしたメロディーが美しい曲でひたすら身体が癒されたり、ビートが効いた曲で、少し悪ノリをしたように踊ったり。
先生達はこのクローズドで、ステップの正確性はもちろんなのだが、その先の「表現」の部分を、先生をしているリーダーさん達には特に伝えていた。

先生達は私にも、時計の4時と8時の針の場所にもう少し時間をかけること、今のような表情をどんな状況でも大切に踊ってほしいことなど、熱心にアドバイスをしてくれた。
パーティーの時に、少しは意識出来ていたら嬉しい。

またソフトにフォロー出来ていることを褒めてもらえたのもとても嬉しかったから、何かのダンスをいつか再会出来た時は、忘れず今と同じようなフォローをしようと思った。

ズークデモで、初めて目頭が熱く……

「どんな状況でも相手をリスペクトし、つながること。そして、自分自身とつながること」

これがレッスンのテーマの一つで、先生達は繰り返し例も交えながら伝えてくれたが、クローズドで皆のレベルを見ながら次々と出て来た、様々なアドバイスや上記のテーマを体現する2人のデモが、最後に行われた。

優しく相手を撫で、静かに語りかけるような、そんな曲に合わせてのデモは、一つの物語であり、作品のようだった。

「こんな風にデモであることすら忘れて互いに溶け合い、表現し切れたら、なんて素晴らしいんだろう……。こんな風にズークでこの音楽をここまで表現できたら、どんなに幸せなんだろう」
と、気付いたら目頭は熱くなり、こみあげて来るものがあった。

キゾンバのデモではスペインで、魂が揺さぶられ涙腺が緩くなることがすでにあったが、ズークでこのように目頭が熱くなったのは、初めてだった。
スペインから帰ってからダンスでも人生でも色々なことがあったから、その揺さぶられた感情が戻って来たのかもしれない。

このようにフェスティバル中は、レッスンのデモを通り越して、一つの芸術作品を見ているかのようなデモに遭遇した。
終わった後、皆で余韻に浸り感想を言い合ったのも、良い思い出だ。

遅刻したから聞けた、ヨーロッパのズーク事情

「やばい〜っ!出発時刻遅れてるし!急いで行かなきゃ!」
Air Bnbのホストや同居人とはあっという間に仲良くなり、ちょっぴり楽しく優雅に朝(昼?)ご飯を食べていると、出発予定時刻から遅れていることがあった。

徒歩15分ほどで着くスタジオに走って向かったものの、始めのレッスンに遅刻してしまうことも……。

息を切らして到着すると、私のように夜中狂ったように踊り、朝寝坊したり、予定通り到着できなかった遅刻仲間が存在して、私達は
「Hi……遅刻しちゃったね^^」
なんて恥ずかしそうに笑い合い、一緒にレッスンを見学するのだった。

レッスン中やレッスンの間の練習、そしてパーティー中は、彼らとはほぼ踊ることが中心だから、見学中はレッスンを見ながらも、お互い何気なく会話をしてしまうのだが、これがなかなか興味深い。

この遅刻のおかげで、地方で先生としているドイツ先生と、中国人だがイギリスで仕事をしているエンジニアさんとは、特にいっぱい話をした(2回も遅刻していることがバレてしまうが、まあそこは良いとしよう笑)。

彼らヨーロッパ人は、週3でシステマティックな「レッスン」を受けられる環境が、ドイツ、オランダ、イギリス、フランスなどの大都市なら整っているそうだ。

「だから、同じようにズークを一年習っていても、上手くなり方が全然違うんだね!」
「そう。都市は、レベル分けも地方よりもっと細やかにされているからね。僕が教えてる地方は、レベルが全然こことは違うんだよ……」

ふうと、悲しそうにため息をついているこの若手のドイツ先生は、この後のパーティー編にも登場する位素晴らしいダンサーだったが、ヨーロッパ、ドイツにおいて、まだまだ足りないものを感じているようだった。

「来てしまったら、ケルンに?あなたなら余裕で、有名人たちと渡り歩いて行けそうだけど?」
「そう出来たら、いいんだけど。地方で先生以外の仕事にも就いてるし、どうなることやら……」
「素人だから状況は違うけど、私も地方に住んでるから、そのモヤモヤした気持ちは分かる。ますますここでの時間、1分も無駄に出来ないね。遅刻したけど(笑)」
「うん。遅刻したけど(笑)、ここから1秒も無駄にせず取り返そう!」
「1秒?!(笑)」
私達は笑い合いながら遅刻したレッスンの見学をした後、次のレッスンから120%の気合いで受講した。

別の日は、去年スペインで狂ったように楽しく踊り狂い、ここドイツで嬉しい再会を果たせたエンジニアさんからイギリスのズーク事情を聞けた。

「週2〜3回のレッスンに行って、ほぼ毎日あるパーティーで踊りまくってたら2年経ってたよ(笑)」
「私達の地方都市は、週1パーティーがあるだけでも有難い環境なのに、やっぱりロンドンはすごいね!」
「あ、でもこんな風に細かくレベルを分けて、ちゃんとみんなが上手になって行けるような環境が始まったのは、ちょうど僕がズークを始めた2年位前かららしい」
「そうなの?」
「うん。レッスンはあっても、ロンドンもコロナ前はレベルが1つしかなくて、初心者も上級者もごちゃ混ぜのカオスな状況だったって聞いてる。けれど、Jadeがレベル分けを整えてレッスンをストイックにしてくれたから、レベルが全体的に上がったんだって。すっごく楽しいから、君もロンドンに遊びにおいでよ!」
「(笑)かなり特殊でコンサバティブな環境にいるから、いつになるか分からないけれど、行ける時は必ず連絡させて!」

彼らが話してくれたようなヨーロッパの都市でそこまで踊り明かせたら、今以上の上達もあるのかと感じた。
もちろん地方で、始めたての皆様も一緒に基礎を丁寧に学び直し、パーティーへ踊りに行けるだけでも、十分幸せで楽しいだろう。
基礎あってのダンスだと、私の尊敬するフォロワーの趣味友さんも語って下さっているし、基礎を丁寧に確認できる状況があるだけでも、もちろん有難い。

ただ、オープンレベルクラスで基礎は復習しつつも、ここヨーロッパで今回のような経験者レベルに入って、異常に上手なダンサー達からもパーティーで刺激を受けて数ヶ月を過ごせたら。
ある程度の技が出来るようになった後も、皆が右肩上がりの勢いを失わずに、どんどんレベルアップして行けるだろう。

あくまで趣味なんだから、地方のオープンレベルクラスで、技の一つ一つをより深めて行くことでも十分楽しく、心と健康にも良いと思う。
けれど、たとえ趣味でも自分の中で、目に見える成長を目指したいなら。
ブラジルからの移民インストラクターが多く、システマティックなレッスンが展開されていて、かつ治安もブラジルよりずっと良いヨーロッパは、最高なのではと思う。

休憩時間は練習!熱心なドイツ人や参加者達

スペインのフェスティバルの時もびっくりしたが、ここドイツでも、レッスンとレッスンの間の休み時間にゆったり寛いでいる人はあまりおらず、大体の人はフォロワーを誘って習った技をどんどん復習していた。

場所は変われど、やっぱり、ドイツ人もヨーロッパ人も熱心なのは変わらない。
ここまで夢中になると、もはや喉も渇かないのだろうか!

レベルの高い参加者達は、まだまだ発展途上の私もどんどん誘い、踊ってくれる。
「お水が飲みたかったな」
と心では思っても、ここは積極的に誘いを受け、踊って行こう。
同じレッスンを受けた人とレッスン直後に踊って復習することは、一人でビデオを見返すよりもずっと効果があると思う(まず一人だと、私のようになかなかビデオを見直せない人だっている)。

レベルの高い参加者達との練習は、練習した技をきちんと入れてくれる上に応用を入れたり音楽で遊んだりしてて、とにかく楽しく濃ゆい!

初日の「コネクション」のレッスン時から積極的に誘ってくれた地元ケルンさんは、脳内がAIのように完璧に整理されているようで、直前のレッスンの内容はもちろん、前日の技や前々日の技もしっかり覚えていて、私がすっかり忘れていたことをサラリと自然に思い出させてくれた。その上素晴らしいコネクションでレッスンの疲れも癒してくれる。

私が大好きなカウンターバランス(コーヒーカップとメリーゴーランドを混ぜたような技)をどんどんかけてくれる、フランクフルト君のような人も!
この技をするだけでもリーダーにとっては難しいはずなのに、その中にフォロワーが一人でするターン(回る技)を入れて、そして再びカウンターバランスをしてくるのだ。
こんな技をフォローしていた自分にびっくりして彼の方を見ると、ニコッと微笑まれた。
「こんな技をしながら、どういう余裕?」
と、またもや驚愕した。

レッスンや間の練習で楽しんだ人達とは、パーティーでもこれまた弾けた!
レッスンでの絆を大切にして、そしてパーティーに繋げる。
これは、どのダンスにおいても重要だと思う。

このように、どんな時間も無駄な時間は全くない、ケルンフェスティバルのレッスン。
レッスンだけで十分に満足している人もいるようだったが、私はそれを活かしてのパーティーが一番好きだったりする。

次は、素晴らしいショーや先生達の試合が含まれ、そして唯一無二の踊りや自信をたくさん経験出来たパーティーについて、触れたいと思う。

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