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【酔うということ】

こんにちは とある大学生です。

今日、「雑草で酔う、獄中で酔う、あるがままに酔う」の著者である青井硝子さんの判決日で、執行猶予5年の判決が下されました。青井さん側は不服として控訴するようです。

この裁判の争点は、アカシア茶、ミモザ茶は麻薬かというものです。

このアカシア茶やミモザ茶は、青井硝子さんが“合法的に”サイケデリックを体験するために作り出したお茶で、検察側は、このお茶が麻薬に当たると主張しています。

これらのお茶はDMTと呼ばれる物質の摂取を目的としています。

DMTとは、ジメチルトリプタミン(dimethyltryptamine)という名称の略で、我々の身近に存在する物質です。

例えばかなり身近なとこでいうとみかんの皮。もっと身近なところだと血球や脳細胞、尿中に存在します。
他には、低酸素状態になると肺から一気に分泌されます。これは脳を保護するための作用とされています。
生死を彷徨った際の臨死体験はこのDMTによるものではないかと言われています。
一時期流行った失神ゲームや、一部の性癖として知られる首絞めは、知ってか知らずか、DMTを摂取していることになりますね。

さて、DMTが違法なのかという問題ですが、「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令1条45号」では、DMTは麻薬とされています。
しかし、先述の通り、DMTは自然界や人体に存在するものであり、みかんの皮を用いたお茶は違法なのか?という問題が生じてきます。

今回の裁判で青井硝子さんはDMTを含むお茶を製造、販売して有罪とされましたが、古くから日本では婦人病のめまいやのぼせに対処するためにヤマハギ茶を飲む文化があると、長野県の健康福祉庁薬剤科画紹介しています。実は、このヤマハギ茶にもDMTが含まれています。それなのに青井硝子さんは有罪判決を下されてしまいました。
今回の青井硝子さんの判決が覆らないのであれば、日本の文化そのものが違法であるということになりますね。

似たような物質として、メスカリンがあります。
メスカリンはペヨーテと呼ばれるサボテンに含まれることで有名な物質で、幻覚作用を引き起こします。ペヨーテと聞いて気がついた方もいるかもしれませんが、このサボテンはネイティブアメリカンの神卸ろしの儀式で使用されるものです。現在は国際的に違法とされていますが、宗教的な儀式の場合にのみ、免許を与えられたシャーマンだけが使用することを許可されています。

世界中の神卸ろしの儀式はこのような植物由来の物質を用いて儀式に臨むことが多いです。アマゾンのシャーマンが用いるアヤワスカ、メキシコのマサテク族のマジックマッシュルーム、インカ帝国のコカなど…
調べは足りませんが、ガネーシャやヴィシュヌなどの姿から、ヒンドゥー教の儀式でも何かしらが使用されていたのではないかと思います。

これらの儀式では植物を用いてサイケデリクスの状態に到達しています。青井硝子さんはこれらの状態を「酔う」と表現しています。「酔う」という言葉の本来の意味は、平常時とは異なる精神の状態になることです。「確信犯」や「性癖」のように、世間一般では少し異なった意味で使われているような気がします。

私は、仏教の祖である仏陀は空腹や瞑想という行為に酔っていたのではないかと思います。いわゆる悟りという境地には常人では辿り着けません。しかし、極度の空腹や超人的な瞑想に酔うことで通常時とは異なる精神状態となり、シラフの人間がたどり着くことのできない考えを導き出したのではないかと考えています。

また、密教系の仏教や神道なども同じだと考えています。密教では護摩を炊き、物凄い大きな音の太鼓を打ち鳴らしながら念仏を唱えます。神道では、龍笛や笙の音色がなり響く中、巫女が鈴を鳴らしながら舞を行います。この時、お坊さんや巫女さんはこれらの環境によってトランス状態になります。これは環境や状況に酔うことによって悟りに近づいたり、神卸ろしをおこなっているのだと私は考えます。大好きなアーティストのライブや自分の本気を発揮する時って「ゾーンに入る」と言ったりしますよね、あれがトランス状態の一つです。

これらの宗教に救われた人は多いと思います。一般的な人が忌避するドラッグですが、たくさんの人々を救ってきた宗教というものは、実はドラッグにより(?)悟りを開いた人々の考えに基づいたものなのです(私の持論です)。

青井硝子さんはDMTを用いて酔うことにより、精神を安定させるという救いを選びました。(宗教家になろうとしたわけではありません。)検察側は青井硝子さんのお茶が違法とされた原因は、このお茶が植物からDMTという特定成分を溶媒によって分離し抽出した液体であるとしています。
しかし、お茶を作るのは材料を水に入れてぐつぐつと煮るだけで、麻薬ではないものから麻薬を作り出す「製造」とは異なります。

現在世界中でさまざまなドラッグが使用されています。使用される理由も様々で、現実から逃げたいから、貧困によって治療を受けられないから、気持ちよくなりたいから、ただ単にトびたいから。アフリカなどの貧困によって適切な治療を受けられない場合を除いて、私は、ドラッグは自分と向き合うため、悟りを開くため以外で使用するべきではないと思います。
様々な国で大麻が解禁され始め、日本でも解禁すべきだという人が増えています。しかし、その中には、大麻の常用によって思考するということができなくなっている人たちが多く含まれます。その人たちは愛や平和を謳っていますが、彼らの考える世界の先にあるのは、阿片によって退廃していったかつての中国です。そのような人々がいる限り、日本では絶対に解禁すべきではないと思います。危険すぎますし、国が滅びてしまいます。

私は青井硝子さんのような、自分と向き合うため、生きやすくするためという考え方の人が増えることを願います。

今日も1日お疲れ様でした! 今週も頑張りましょう!!

(注)この投稿はドラッグの使用を勧めるものではありません。本人も一切使用したことはありません。

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