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おにぎりと日本酒と発酵と。その人の「熱」を、どのように「伝わる」ようにするか。

さて、2週間ごとに門前仲町「たにたや」のお弁当を食べ始めると、その節気が始まると同時に、季節の変わり目を、如実に日ごと感じる機会が多くなってきた。5月25日、東京の気温も穏やかで、日差しを浴びると、半袖でもちょうどよく、すこしだけ風が強く、心地よい。

この時期は田植えの時期でもある。

日本全国、さまざまな地域で、田植えが行われ、土日のほとんどが「田植えイベント」真っ盛りの時期でもある。

みなさんは「清酒特区」はご存知だろうか。

お酒は販売するためには「税務署」から許可を得なければ販売できない、つまり「酒類販売免許」が必要だ。また酒類を製造しようとする場合には、酒税法に基づき、製造しようとする酒類の品目別に、製造場ごとに、その製造場の所在地の所轄税務署長から製造免許を受ける必要がある。(さらに申請者の法律の遵守状況や経営の基礎の状況、製造技術能力、製造設備の状況などのほか、製造免許を受けた後1年間の製造見込数量が一定の数量に達しているかどうかなど細かい審査もある!)

よって製造免許がないと作れないのだが、内閣府が2019年、清酒の製造場で製造体験することで地域の活性化を図る「日本酒特区」を新設、
これにより、特区では「清酒の製造免許をもつ者が地域活性化のための日本酒製造体験のための施設を増設する場合に、既存の製造場とひとつの製造場とみなす」と規制緩和されたのだ。

その第一弾として新潟県佐渡市が全国ではじめての特区として認められ、尾畑酒造(実は友人の酒蔵「真野鶴」が有名!)が佐渡税務署より5月10日付けでその適用の第一号として認定されたのです。

日本酒造りで地方創生に取り組む「清酒特区」のほか「どぶろく特区」「ワイン特区」「焼酎特区」なども創設され、現在適用件数は上記の特区含んで260件以上(H31調べ)、地方創生の一端を担っているのだ。

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実は最近、2021年5月に大分県宇佐市の三和酒類さん(みなさんにとっては、「iichiko(いいちこ)」という焼酎ブランドといえばわかると思います)が、日本酒(清酒)特区の認定がおり、日本酒製造(これまでも「和香牡丹(わかぼたん)」なども作られていたが)に合わせて、宇佐市とともに「発酵文化」を担う体験施設の構想をスタートする運びになったのだ。

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一方、大分県宇佐市といえば、食文化アドバイザー神谷よしえさんとともに弊社は、宇佐市の特産物「柚子(ゆず)」の果樹園を、後世に遺していこうというプロジェクトを始めたばかり。

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神谷さんが作られる「ゆずこしょう」は半端なく、「マダムゆず」の名前がつくほどw。また、料理人やシェフとの人脈で、これまで「ゆずの付加価値づくり」に非常に貢献する一方で、これまで作り上げたゆずの価値を維持していくためにも、よい柚子が供給できるような仕組みが必要になったのだ。

FoodniaJapanとしても次世代に「ゆず文化」を残していかねばと、絶えずやりとりをし、先日もゆず果樹園のSさんとも具体的にどうするかを話をしたばかり。企画のポイントは「おにぎり」。日本酒もお米だが、このお米のマッチングが、宇佐市の発酵文化を面白くすると考えている。

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そんな宇佐市、神谷さんと、三和酒類を結びつけながらも、「宇佐市の食文化継承の図式」を少しずつ作り上げようと、企画を進めている。まだまだ三和酒類さんとしても、どんな日本酒ができるのか、僕らが手伝えることはなにか整理が必要だが、来年の今頃には、素敵な日本酒とともに、神谷さん、そしてFoodniaJapanで提供できるアクションが芽生えるよう「伝わり方コミュニケーションデザイン」を進めて行きたい。



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