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なぜ猫背はカラダに悪いのか?

悪い姿勢の代表と言えば「猫背」!

自分ではそんなに悪い姿勢ではないと思っていても、周りから見たらかなりの猫背っていうこともよくあります。

姿勢の崩れってなかなか自分では自覚できないもの。
自分自身の姿勢は客観的に見えませんからね・・・。

僕も昔から姿勢の悪さじゃけっこう有名だったけど、自分では「えっ、そこまで悪くないと思うけど…」っていつも思ってました。笑

理学療法士として身体について勉強していくにつれて、ようやく自分の姿勢のヤバさに気づいて、姿勢改善目的にストレッチやトレーニングなどをするようになりました。

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さぁ!話を戻しまして、今回はこの猫背姿勢についてまとめていきます。

猫背になる要因や特徴、カラダに及ぼす悪影響などについて知識を深めて、日常から良い姿勢を意識していただけるようになったらと思います。

※以前公開した「理想的な姿勢とは?~良い姿勢がもたらすメリット」という記事も合わせて読んでいただけると、より自分の姿勢を知るきっかけになると思います。

猫背になる原因とは?

猫背になる原因として最も考えられるのが、現代人特有の悪習慣。

・パソコン作業
・デスクワーク
・スマートフォンの操作

長時間、画面を覗き込むような前のめりの姿勢をとり続けることで猫背姿勢となってしまうのです。

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この記事を読んでいただいているそこのあなたも今まさにこんな姿勢になっていないですか?
ギクッ!と思った方いるはずです。笑

つまり、日常生活の中で圧倒的に身体を丸めている時間が長いことが猫背姿勢となる大きな要因なのです。

猫背姿勢は楽ではあります。

しかし、決して「楽な姿勢=良い姿勢」ではありません。

そのぶん身体には大きな負担がかかってしますのです。

猫背姿勢の重心の特徴

続いては、猫背姿勢の特徴についてまとめていきましょう。

今回は猫背姿勢を重心の位置から考えていきます。

まずこちらが理想的な姿勢の重心線。

重心線

図.左(後方から見た重心線→左右の姿勢の崩れを判断)
後頭部の正中線上に隆起する骨 ー背骨の正中線上ーお尻の中心ー両膝の中心ー内くるぶしの間の中心

図.右(横から見た重心線→前後の姿勢の崩れを判断)
耳たぶー肩の中心ー股関節横の突起部分ー膝のお皿後面ー外くるぶしの前方

図に示している通り、これらの指標が一直線上に並んでいれば、その姿勢は重心の位置に置いては理想的な姿勢と言えるでしょう。

次に猫背姿勢を重心の位置から考えるとこのような特徴があります。

※本来は全体的に姿勢を見る必要があるのですが、今回は猫背姿勢の特徴の1つである「頭の位置」に絞っています。

重心線猫背2

このように猫背姿勢では単に背中が丸まっているだけでなく、 両肩が胸より前に出て内側に向いている(巻き肩)状態や頭の位置が前方に位置しているという特徴も合わせている傾向があります。

では、このように首が前に傾いて頭の位置が前方に位置していることでどんな問題が生じてくるのでしょうか?

首や肩への負荷は小学生1人分!?

では、猫背にように首が前に傾いて頭の位置が前方に位置すると首や肩にどれくらい負荷がかかるのか?

アメリカ・ニューヨーク市の脊椎専門クリニックの医師であるケネス ハンスラージ氏という方がスマートフォンの操作により首にかかる負荷を研究したところ、以下のような結果を示しています。

首への負担

成人の頭の重さは約4~6kgあり、首の骨を含む背骨と、首・肩・背中の筋肉がこの重さを支えていることになります。

スマートフォンを操作する時のように首が前に傾く角度によってその負荷は倍以上にもなってくるのです。

首が60°傾いた時に首にかかる負荷は何と約27kg!!!

これは小学校低学年の子供1人の平均体重とほぼ同じ重さです。

つまり、この重さを首や肩、背中の筋肉で支え続けているということになりますので、それらの筋肉は持続的に緊張し続けることに繋がります。

その結果、筋肉内の血流が悪くなり、これが筋肉のコリに繋がっていくのです。

痛みメカニズム

こう考えると首や肩、背中の筋肉が凝ってしまうのも納得がいくのではないでしょうか。

猫背がカラダに及ぼす悪影響

猫背によって姿勢が崩れると他にも以下のような身体の症状を引き起こす可能性があります。

・首の痛み
・肩こり
・腰痛
・血行が悪くなる
・呼吸が浅くなる
・目の疲労
・下腹が出やすい
・変形性膝関節症
・変形性股関節症
・見た目の印象が悪い
・実年齢より老けて見える
・心理的影響

最もイメージしやすいのが先程説明した首の痛み、肩こり、腰痛といった身体の症状ですね。

さらに首・肩・腰の筋肉への負担だけでなく、血管や神経、さらには見た目の印象、心理面にまで及ぼす影響もあります。

そして猫背姿勢は膝や股関節の変形性関節症を引き起こす要因となる可能性もあるのです。

※変形性関節症
関節の構成成分である軟骨がすり減ってしまい、関節の形態が著しく変形してしまう病気。軟骨がすり減る以外にも関節内で多くの変化が生じるため、関節の痛みや腫れなどが現れる。変形性関節症は、荷重がかかる股関節や膝関節でみられることが多い。

猫背が膝関節や股関節に悪い影響を及ぼす可能性があることはなかなかイメージしにくいかもしれません。

しかし身体というものは頭から足まで全ての部分が繋がっています。

ですので、肩や腰での姿勢の崩れは骨盤にも影響を与えて、さらに骨盤から股関節や膝関節にも影響を与えるのです。
その結果、膝関節や股関節への負担が増大して変形性関節症を引き起こすということもあり得るのです。

もちろんその逆もしかり。

足や膝関節、股関節の問題が肩こりや腰痛を誘発しているケースもあります。

このように猫背のような悪い姿勢は身体に様々な影響を及ぼす可能性が考えられます。

さらに猫背姿勢は習慣化することによって筋肉のバランスが崩れてしまい、なかなか元に戻りにくい状態となってしまいます。

悪い姿勢というものは長い期間の生活習慣や生活環境によって形成されていくものです。
よって何十年かけて染みついてしまった悪い姿勢を修正していくと考えると、根本的に改善していくには簡単ではないことは予想できるでしょう。

猫背を改善するためにまず意識すべきこと

猫背のような悪い姿勢では長い期間の生活習慣や生活環境によって筋肉のバランスが崩れてしまっている状態です。

ですので、猫背姿勢を根本的に改善して理想的な姿勢を保持できるような筋肉の状態に戻すために必要なことは、

①悪い姿勢によって凝り固まった筋肉を緩める
②弱くなっている姿勢を保持するために必要な筋肉を鍛える

ストレッチや筋力トレーニングを継続していくことによって、少しずつ筋肉のバランスを取り戻して無意識に良い姿勢を保持できるようになる。

しかし、何十年かけて染みついてしまった筋肉のバランスを修正していくわけですので、1日2日のストレッチやトレーニングでは一時的には良くなっても翌日には元の姿勢に戻ってしまうと思います。
つまり1日5分でも10分でも継続することが大切なのです。

猫背を改善するために必要なストレッチやトレーニングの内容に関しては、いずれまた別の記事に詳しくまとめたいと思っています。

また、日常生活の中で理想的な姿勢を意識するために大切な「軸伸長(エロンゲーション)」というポイントについては以下の記事にまとめていますので、ぜひこちらの記事も読んで日頃から良い姿勢を意識するようにして見て下さい。

↓↓↓

日頃から理想的な姿勢であろうと意識して良い姿勢を保持しようとすることは習慣化してくると、それが姿勢改善のためのトレーニングにもなるのでとても大切なことです!



自分の姿勢についてもっと詳しく知りたい方や猫背を改善したい方は
ぜひ一度ボディカウンセリングを受けてみてください。

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