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理想的な姿勢とは?~良い姿勢がもたらすメリット~

デスクワークで1日中座りっぱなし、または長時間スマートフォンを操作していると姿勢は悪くなりがち。

悪い姿勢は肩こりや腰痛の原因になるだけでなく、見た目の印象も悪くするなど様々なデメリットがあります。
実年齢より老けて見える要因にもなってしまいます。

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では、あなたの姿勢はどうでしょうか?

姿勢の悪さと身体の硬さじゃ地元で有名?だったこの僕も、小さい頃は親や先生から「姿勢を良くしなさい!!」とよく注意されたものです。

でも、良い姿勢って何をもって良い姿勢なのか?

何となく悪い姿勢のイメージがある猫背の反対で、背筋をピーンと伸ばした姿勢が良いのではと考える人は多いのかもしれません。

今回は理想的な姿勢を紐解いていくとともに、良い姿勢でいることが身体にもたらすメリットについてまとめていきます。

良い姿勢と悪い姿勢の判断基準

どんな姿勢が正しい姿勢なのか?

その定義が気になる方は多いと思います。

姿勢

しかし!!

実は「正しい姿勢」と言っても統一された定義があるわけではないのです。

数学のように決まった答えがあると分かりやすいのですが、

身体の構造や筋肉のつき方などは一人一人微妙に異なっているため、統一された定義を決めることは難しいのでしょう。

では、僕らのような身体の専門家はどのような基準で姿勢を判断しているのか?というところです。

理学療法の分野で一般的に用いられている良い姿勢と悪い姿勢の判断基準は以下のようになっています。

① 重心線と支持基底面との関係 (力学的視点)
② 疲労しにくい姿勢 (生理学的視点)
③ 心理的に安定している (心理学的視点)
④ 作業能率が良い (作業効率的視点)
⑤ 美的に見て美しい (美学的視点)

                     引用: 中村隆一 ,基礎運動学

うん、何だか専門的で分かりにくいですね(笑)

要は重心のバランスがとれていて、疲れにくくて、身体が動かしやすく、見た目が美しいといったところです。

ですので、例えば背筋がピーンと伸びていて一見良い姿勢に見えたとしても、全身に力が入りすぎていて身体が動かしにくければ、それは良い姿勢とは一概には言えないというわけです。

このように様々な視点から姿勢を判断する必要があるのです。

理想的な姿勢を評価する基準

とは言え、いきなり様々な視点から姿勢を判断しようとしても複雑になって頭がパニックになってしまうと思いますので、今回はその中でも一番分かりやすい「重心の位置から考える理想的な姿勢」に焦点を当てていきます。

まず、こちらが理想的な姿勢の重心線になっています。
姿勢を評価する上での基準となります。

重心線

図.左(後方から見た重心線→左右の姿勢の崩れを判断)
後頭部の正中線上に隆起する骨 ー背骨の正中線上ーお尻の中心ー両膝の中心ー内くるぶしの間の中心

図.右(横から見た重心線→前後の姿勢の崩れを判断)

耳たぶー肩の中心ー股関節横の突起部分ー膝のお皿後面ー外くるぶしの前方

図に示している通り、これらの指標が一直線上に並んでいれば、その姿勢は重心の位置に置いては理想的な姿勢と言えるでしょう。

自分でできる簡単姿勢チェック

ここまでで僕のような身体の専門家の人たちがどのような指標や基準で理想的な姿勢なのかと判断しているのか何となく分かっていただけたのではないでしょうか。

しかし、実際のところ…

みなさんが自分の姿勢がどうなっているのか簡単に把握するくらいではあればここまで細かく姿勢を見る必要はないでしょう。

自分一人でも簡単に姿勢をチェックできる方法はあります。

それは壁を使っての姿勢チェック

①まずは壁から30cmほど前にリラックスした状態で背を向けて立つ
②そのままの姿勢で壁にくっつくように少しずつ下がっていく
③壁に背中やお尻がくっついたところでストップ(壁に強く押し付けない)

姿勢壁チェック1

上の図に示したように、腰と壁の間にできたスペースが手のひら1枚がギリギリ入るくらいだと腰の骨はキレイなS字カーブを描いており理想的な姿勢であると言えるでしょう。

その一方で、手のひらが入るスペースがない場合は猫背姿勢、手のひらが余裕でスッと入るくらいスペースがある場合は反り腰姿勢になっている可能性が高いと考えられます。

1分ほどで簡単に自分の姿勢をチェックできる方法なのでぜひ試してみてください!

良い姿勢がもたらすメリット

では次に「良い姿勢が身体にもたらす好影響」について触れていきましょう!

良い姿勢がもたらすメリットは主に以下の通りです。

・肩こりや腰痛になりにくい
・疲れにくい
・呼吸しやすくなる
・代謝が良くなる
・内臓の活動が良くなる
・筋肉が効率よく働く(パフォーマンス向上)
・太りにくい
・見た目が美しく好印象
・集中力が上がる
・心理的影響

猫背のような悪い姿勢が肩こりや腰痛になりやすいというのは何となくイメージができると思います。
ですので、良い姿勢を保持することは肩こりや腰痛を予防するという点で非常に重要な要素になってきます。
ここらへんの詳細についてはまた別の機会に記事にしようかと思っていますので今回は割愛。

その他にも姿勢は呼吸や内臓の活動などにも影響を与えます。

また、理想的な姿勢を保持するために体幹の筋肉の活動が必要なので、日頃から良い姿勢を意識してキープすることで体幹の筋肉に刺激を与えることが可能です。
さすがに良い姿勢をキープするだけでダイエットできるという夢のような話ではありませんが、普段から体幹の筋肉に刺激を与えることは代謝を良くする要因にもなります。
ですので太りにくい身体をつくる上で良い姿勢を保持することは必要な要素の一つとなりうるのです。

ちなみに私は姿勢を改善するためのストレッチやトレーニングを継続するようになってから身長が2cmほど伸びました!!

・・・いや伸びたと言うといろいろ語弊があるので、正確には重力によって押しつぶされていた身長を取り戻したと言った方が良いでしょうか。
さすがに成長期はとうの昔に終わっていますので。

ぜひ日常生活の中で良い姿勢を心掛けてみてはいかがでしょうか?

理想的な姿勢でいるために意識すべきこと

では、理想的な姿勢になるためにはどうすればいいのか?
ここが気になるところでしょう。

姿勢を改善するためには「意識的な要素」と「無意識的な要素」が関わってくると考えています。

「姿勢を良くしましょう!」と言われて自分で意識して良い姿勢を保持するのが意識的な要素。

しかし、自分で意識的に良い姿勢にしても、気が付いた時には自然とまた元の悪い姿勢に戻ってしまっている。
これは、長年同じ姿勢をとり続けてきたことによって筋肉の状態もその悪い姿勢に適応してしまっている状態だからです。

理想的な姿勢を保持できるような筋肉の状態に戻すために必要なことは以下の通り。

①悪い姿勢によって凝り固まった筋肉を緩める
②弱くなっている姿勢を保持するために必要な筋肉を鍛える

ストレッチやトレーニングを継続していくことによって、少しずつ自分で意識しなくても良い姿勢を保持できるようになる。これが無意識的な要素。

長い年月をかけて癖となってしまっているあなたの姿勢を改善するためには、もちろんストレッチやトレーニングを継続して筋肉の状態を変えていくことが一番大切です。

しかし、日頃から理想的な姿勢であろうと意識して良い姿勢を保持しようとすることが習慣化してくると、それが姿勢改善のためのトレーニングにもなるのです。

ですので、ストレッチやトレーニングだけでなく「良い姿勢を日常から意識する」ということも合わせて行っていくことは大切なことです。

今回は「どのように良い姿勢を意識すべきか?」という良い姿勢を意識するときの感覚について少し説明します。

では早速、姿勢を良くしてみましょう!!

・・・どうでしょうか?

もしかしたら胸をグッと張ったり、腰をそったりするように力が入った人は多いのではないでしょうか。

しかし残念ながらそのような意識の仕方はあまり良くありません。

良い姿勢を意識する上で大切な考え方は、

軸伸長(elongation:エロンゲ―ション)です。

軸というのは身体の中心を通る上下の縦軸、先程説明した重心線のようなものをイメージしてもらえると分かりやすいです。

伸張というのは伸びるという意味です。

つまり下の図のように「軸が上下に伸びる」ように意識すること。

姿勢軸伸長

胸を過剰に張ったり、腰をそったり、骨盤が前に出ないように注意しながら力み過ぎずに軸が上下に伸びるように意識する。これが軸伸長。

分かりやすく例えるならば、

頭のてっぺんから1本の糸で吊るされているようなイメージ
頭の上に手を置いて、その手を頭で押し返して身長を1cm伸ばすイメージ

これは立っている時だけでなく座っている時も同じようなイメージで意識してみてください。

姿勢が全てではない

ここまで理想的な姿勢について述べてきましたが、注意してもらいたいのは姿勢が全てではないということ。

「散々姿勢の大切さを語ってきたのに何を今更!」と思う方もいるかと思いますが、

姿勢というものはあくまで静的なもの。
つまり"静止画"のように動いていない時の状態です。

人間は動的です。
動かない人なんていませんもんね。
人間の動きは"動画"そのものなのです。

いくら動いていない時の姿勢が完璧だったとしても、動いた時に姿勢が崩れて関節や筋肉に負担をかけてしまうようでは全く意味はないのです。

だから姿勢はあくまで動作のための基礎や土台と考えてもらえればいいかと。

建築では基礎や土台がしっかりしていなければ建物は崩れてしまいます。
それと同様に、そもそも静的な姿勢が崩れてしまっていると歩き方や走り方といった動作にも悪い影響を及ぼしてしまいます。

それが結果として、肩こりや腰痛、関節痛といった様々な身体の問題に発展していく可能性も十分に考えられるのです。

特に慢性的に肩こりや腰痛といった身体の問題に悩まされている方は、ぜひこの機会に一度自分の姿勢を見直していただければと思います。



自分の姿勢についてもっと詳しく知りたい方や悪い姿勢を改善したい方は
ぜひ一度ボディカウンセリングを受けてみてください。

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