【うつ病になりやすい人の特徴】僕がうつ病になった原因は"ある2つ"の性格的特徴
シリーズで掲載している「うつ病体験記」。
当時は「自分は絶対にうつ病になるようなタイプじゃない!」と強く思い込んでいた自分。
しかし、うつ病になって自分自身と向き合っていく中で、
自分はまさに「うつ病になりやすい人の特徴」にピッタリ当てはまっていたということに気づかされたんです…。
「自分は大丈夫!」と強く強く思っている人ほど意外とうつ病になりやすいのかもしれません。
今回は僕自身がうつ病になってしまった原因を振り返りながら「うつ病になりやすい人の特徴」について書いていこうかと思います。
※僕が過去にうつ病になった経験や、その経験から感じたことや学んだことを以下のマガジンにまとめています。
うつ病で苦しんでいる方、もしくはそのご家族の方などにとって少しでも参考になれば幸いです。
僕がうつ病になった原因
僕自身は過去にうつ病になり、仕事を退職。
心療内科への通院やカウンセリングも受けていた。
なぜ僕はうつ病になってしまったのか?
あれは働き盛りの20代半ばの頃。
当時、職場内での環境変化や人間関係での悩み、失恋といった状況が偶然とは思えないほど重なり、その状況に心が耐えられなくなってしまいました。
それまでストレスにはけっこう強い方だと勝手に思い込んでいました。
学生時代はまさに体育会系。
特に高校時代、所属していたバスケットボール部では日々の地獄のような練習を耐え抜き、心身ともに大きく成長できました。
我慢強さなら天下一品。
弱音を吐くなんて言語道断。
まさにそんな性格。
でも我慢し続けた結果、弱音を吐けなかった結果がうつ病となって表れてしまったのです。
こういう性格だからこそ無意識のうちにストレスが蓄積していって、気づいた時にはその溜まりに溜まっていたストレスが大噴火して心が壊れてしまった。
その当時は、環境変化や人間関係といった自分に起こった「出来事」がうつ病の原因であるに違いないと思っていました。
出来事というのは、
例えば環境の変化であったり、上司からの叱責やプレッシャー、恋人に振られたことなど。
こういった環境や他人が自分をうつ病にさせたと思い込んでいました。
実際、そう思われている方は多いと思います。
「自分がこうなったのはあの人のせいだ!きぃぃぃーー!」みたいな。
しかしカウンセリングを受けたり、心理学を学んで自分と向き合ったりしていくうちに、
・環境変化によってうつ病になる人もいれば、ならない人もいる
・人間関係の悩みによってうつ病になる人もいれば、ならない人もいる
・失恋によってうつ病になる人もいれば、ならない人もいる
その違いは一体何だろうという考え方にシフトしていきました。
なぜ同じような辛い出来事が起きても、うつ病になる人もいればならない人もいるのか…。
それは、
その人の心の捉え方や性格が大きく関係しているからです。
僕自身はカウンセリングを受けていく中で、
今まで自分が知らなかった、または目を背けていた自分の性格や心の捉え方に気づくことができました。
そこで初めて、自分がうつ病になってしまった原因は自分の心の癖にあることが分かったのです。
カウンセラーの先生との対話だけでなく、エゴグラムという性格診断テストや絵画療法などの心理テストも用いて客観的に自分を見ることができたことが非常に大きな気づきに繋がりました。
カウンセリングを通して、特に自分の
・完璧主義
・承認欲求
という性格、考え方に気づかされました。
もちろん個人個人、同じ性格の人なんていませんが、
うつ病になる人の多くはこういった性格や考え方を持っている傾向が強いと思われます。
うつ病になりやすい人の特徴①「完璧主義」
うつ病になりやすい人の特徴としてよく言われているのが、
生真面目・几帳面・仕事熱心・責任感が強い・気が弱い・相手の気持ちに敏感な性格の人といったあたりでしょう。
The・真面目人間という感じですね。
当時の僕もまさにそうでした。
当時の自分は全部当てはまる。笑
その中でも完璧主義な性格。
これはカウンセリングでバウムテストと呼ばれる絵画療法を実施した時のこと。自分の描いた木の絵に「完璧主義」の徴候が表れており、そこで初めて自分が完璧主義だったことに気づかされました。
※バウムテスト
一本の木を描くことによって、その人の内に秘めている心情や、隠された深層意識を読み取る描画法のひとつ。
それまで自分のことを完璧主義だと思ったことは全くもって一度もありませんでした。
それまで自分の中での完璧主義な性格という認識は、
・リモコンの向きや置き場所をキッチリ揃える
・部屋をいつもキレイに整理整頓している
というような主に行動に関するものだったので。
思い返せば、小さい頃から人一倍責任感が強い性格でした。
そのため、何をするにしても
「失敗してはいけない」
「完璧にやらなくてはならない」
「何が何でも最後までやり遂げなくてはならない」
という考えが無意識に刷り込まれていました。
常に「~しなくてはならない」「~せねばならない」という考え方が常に頭を支配していたのです。
まさに考え方や心の捉え方が完璧主義だったのです。
もちろん、こういった考え方が必ずしも悪いというわけではありませんが、それが過剰であればあるほど問題となってしまう。
完璧を求めれば求めるほど、できなかった場合や失敗してしまった場合に過剰に自分自身を責めてしまいます。
「こんなこともできない自分はダメなんだ…」
「失敗してしまった自分に価値はない…」
「あの人と比べて自分なんて全然ダメだ…」
完璧主義の性格は自罰傾向にあるのです。
僕も必要以上に自分自身を責めてしまう癖を持っていましたし、不完全な自分を他人と比較してしまって落ち込んでしまうこともかなり多かったです。
そして厄介なことに、完璧主義な性格の人はその完璧を他人にも求めます。
例えばルールやマナーに関して。
電車の中でルールやマナーを守れない人に遭遇すると、過去の僕はその人にしか目がいかなくなって勝手に一人でイライラしていることがよくありました。
電車の中で化粧をしている女の子。
扉が開いているのに通り道を開けようとしないおじさん。
こんな人を見かけるたびに、電車に乗っている間ずっとイライラしていました。
「自分はマナーを守っているのになんであの人は!!!」という感じで。
もちろん注意をする勇気もないので、勝手に一人でストレスを溜め込んでいたのです。
(今はその人にとっては普通のことなんだなと思えるように。)
自分自身を責めること、ネガティブな考え方は心のエネルギーをどんどん枯渇させて、やがてうつ病を引き起こす原因にもなってしまうので要注意。
うつ病になりやすい人の特徴②「承認欲求」
この完璧主義の性格は承認欲求の強さからくるものでもありました。
承認欲求とは他人から認められたいと感じる欲求 。
・人から認められたい
・人から好かれたい
・上司から評価されたい
こういった人間の基本的な欲求のこと。
この承認欲求が強すぎることもうつ病の原因となりうるのです。
昔から人から認められなくてはならない、人に嫌われてはいけないという承認欲求の強かった私は典型的なYESマンでした。
他人から嫌われることを恐れて、自分の嫌なことでも断れなかったり、自分の意見や思ったことを口に出せなかったりという経験は山ほどあります。
僕は小学生の頃、毎年学級委員をやるほど真面目な性格。
だけど、自分から「やります!!!」と立候補してやったことは一度もなくて、全て周りからの推薦で決定。
正直、小さい時の自分は人前で何かを話したり、リーダーとして引っ張っていくことがとても苦手で、毎回毎回「またか・・・」という気持ちで嫌々やらされていました。
もちろん、そういう気持ちは一切表に出さずに内側に溜め込んで。
先生や友達からの評価が下がるのが怖いと思い込んでいたので、断ることができなかったのです。
不満や悩みを抱えた時も、
「弱い自分を出してはいけない」「弱さを出すと人から認められない」「悩みなんか相談して迷惑じゃないかな…」という想いが強くて、誰かに悩みを相談することさえもできませんでした。
常に自分の内側に溜め込んでいく性格。
こういった性格や考え方が小さい頃から20年以上積もりに積もった結果、
職場での環境変化や人間関係の悩み、そして失恋というタイミングが引き金となって自分の中で爆弾が爆発してしまったのでしょう。
これまでは他人から認められることや、自分を抑え込んで我慢していくことが周りと上手く付き合って生きていくことだと無意識に思い込んでいました。
本来は「自分がどうしたいか」や「自分がどうなりたいか」といった自分軸の人生を歩むべきですが、
僕はずっと「他人に認められること」や「他人から嫌われないこと」に軸を置いた他人軸の人生を歩んできたのです。
そういう生き方が「正しい生き方」だと。
しかし自分が今まで信じ続けてきた「正しい生き方」が上手くいかなくなったことで、「自分の生き方って間違ってたんだ・・・」と自分のこれまでの人生を強く強く自己否定してしまったのです。
その瞬間に「あっ、これもうダメだ・・・」と心の中で何かが壊れる音がしたのです。
自分を変えるのは今からでも遅くない
環境変化や人間関係といった出来事はあくまでうつ病を引き起こすきっかけに過ぎません。
うつ病になる本当の原因は環境や他人など外ではなく、自分の内側にあるのです。
・真面目
・完璧主義
・責任感が強い
・仕事熱心
・几帳面
・正義感が強い
・頼まれると断れない
・人との争いを嫌う
・人の視線を常に気にする
こういう性格が決して悪いというわけではありません。
もちろん良い面に働くことはあります。
しかし、あなたは今辛くないですか?
今は大丈夫だと思っていても、
自分の気づかないうちに自分の中にどんどん負荷は溜まっていっています。
自分の心の悲鳴を無視し続けると、僕のように後で取り返しのつかないところまで心が壊れてしまう可能性だってあります。
自分の心の声に少しでもいいので耳を傾けてあげて下さい。
失敗してもいい。
人から嫌われたっていい。
弱さを出してもいい。
誰かに頼ってもいい。
決してあなたは一人じゃありません。
完璧じゃないあなたでも受け入れてくれる人は必ずいるはず。
そして自分のことが大嫌いなあなた。
僕も自分のことがものすごく嫌いでした。
自分の性格や考え方、弱さをずっと否定し続けてきた。
だけど、この性格・考え方・弱さなども含めて自分なんだと受け入れることができてから自分のことを少し好きになれました。
もちろん人によって簡単じゃないことだというのも分かっています。
僕も自分の性格や嫌なところを受け入れるのに、数年間カウンセリングを受け続けていたくらいですから。
今の自分自身を受け入れることが自分を変える第一歩です。
性格や考え方は生まれつき備わっているものではありません。
育った環境や自分の関わってきた周囲の人の影響されて形成されてきたものです。
例えば、私自身は幼少期の頃、何かと親から口酸っぱく「宿題したの?」「忘れ物ない?」「遅刻するよ」「ちゃんとしなさい」などと言われ続けてきた記憶があります。
もちろん親からすれば自分の子供のことを思って言い続けてきたことなので責めることはできませんが、
そう常に言われ続けてきたことで「宿題をしない自分はダメな自分」「忘れ物や遅刻は絶対にしてはいけない」「ちゃんとしなければならない」という認識が無意識に形成されていったのでしょう。
もちろん宿題をしなくていい、遅刻してもいいというわけではありませんが、こういう体験の連続が「完璧主義」という考え方として癖になってしまったのかもしれません。
ですので、
これからの人生の選択次第では性格・考え方の癖を変えることも十分可能なのです。
うつ病になって引きこもってどん底にいた私でも少しずつ変われてきました。
この記事を読んでくれた方が、少しでも力を抜いて生きられるようになることを願っています。
「うつ病体験記」と題して、私が過去にうつ病になった経験や、その経験から感じたことや学んだことを以下のマガジンに掲載しています。
・私自身が経験したうつ病の実態
・病院(心療内科)について
・服薬治療について
・カウンセリングについて
・うつ病を克服できたきっかけ
などの内容についてまとめています。
心を健康にしたい方、自分を変えていきたい方、自分で解決が難しい悩みをお持ちの方などをサポートする心理カウンセリングを提供しています。
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