心の安定と美しい姿勢を作る「幸せホルモン」とは?
季節の変わり目や環境の変化などによって心身のバランスは乱れやすくなる傾向にあります。
さらに、今は新型コロナウイルスの感染拡大による不安や、それに伴う自粛でのストレスなどによって心身のバランスが乱れやすい状況の真っ只中でもあります。
・考えがまとまらない
・疲れやすい
・イライラしやすい
・落ち込みやすい
・朝起きられない
・食欲がでない
上記のような心身のバランスが不安定になる原因の1つとして脳の神経伝達物質であるセロトニンが関係していると言われています。
今回は心の安定に大きく関与する「セロトニン」についての内容。
しかも、この「セロトニン」は心への作用だけでなく身体(姿勢)にも良い影響を与える働きがあるというのです。
まさにココロとカラダの安定に必要不可欠な「セロトニン」。
このセロトニンに迫っていきましょう!
セロトニンとは?
セロトニンとは、別名「幸せホルモン」と呼ばれる脳内で働く神経伝達物質のひとつで、感情や気分のコントロール、精神の安定などに深く関わっています 。
主なセロトニンの作用は以下の通り。
● 覚醒作用
● 精神安定
● 感情や気分のコントロール
● 痛みの緩和
● 安眠作用※
※セロトニンは夜になると睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンに変化する。
このメラトニンはブルーライトの光によって減少してしまう。
セロトニンは、他の神経伝達物質であるドーパミン(喜びや快楽に関わる)やノルアドレナリン(怒りや不安に関わる)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。
(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンの3つの神経伝達物質は総称してモノアミンと呼ばれている)
セロトニンが低下すると、これら2つのコントロールが不安定になりバランスを崩すことで、攻撃性が高まったり、不安やうつ・パニック障害などの精神症状を引き起こすと言われています。
近年、セロトニンの低下の原因に、女性ホルモンの分泌の減少が関係していることが判明し、更年期障害と関わりがあることが知られるようにもなっています。
このようにセロトニンは心の安定において重要な役割を果たしている神経伝達物質と言えます。
集中できない、疲れやすい、イライラする、落ち込みやすい、寝つきが悪い、食欲がないなどの症状が続く場合はもしかしたらセロトニンが不足している可能性も考えられるのです。
セロトニンは良い姿勢にも関与する
実はこのセロトニン!
心の安定だけでなく身体にも大きな影響を及ぼす作用もあるのです。
それは「姿勢の制御」!
セロトニンが身体に与える作用の一つとして「抗重力筋への作用」があります。
※抗重力筋とは?
抗重力筋は「重力に抗う筋肉」という名前の通り、地球の重力に対して姿勢を保つために働く筋肉のこと 。
つまり、良い姿勢を保持していく上で大変重要な筋肉になります。
生まれたばかりの赤ちゃんが座ったり、立つ事ができないのは重力に対して抗重力筋がまだ発達していないからです。
●主な抗重力筋
代表的な抗重力筋は上記の通り、
・背中の筋肉(脊柱起立筋・広背筋)
・腹筋
・股関節前面の筋肉(腸腰筋)
・お尻の筋肉(大殿筋)
・太ももの筋肉(大腿四頭筋)
・ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)
セロトニンはこの抗重力筋に作用して、その筋肉の働きを高める作用があります。
セロトニンの分泌が増えて抗重力筋が効率的に活動することによって、良い姿勢が保持されるということになります。
一方で気分が落ち込んでいたり、うつ状態の時の姿勢は、背中が丸まって下を見るような傾向がありますよね。
このように心が不安定な時、つまりセロトニンが不足している時には抗重力筋の活動が弱まって姿勢が悪くなりやすいのです。
このようにセロトニンは心と身体の両方に作用することから、心と身体は密接に関わり合っていることが分かります。
セロトニン不足を引き起こす悪い生活習慣
セロトニンの作用が分かったところで、続いてはあなた自身の生活習慣を見つめ直してみましょう。
最近、「集中できない」「疲れやすい」「イライラする」「落ち込みやすい」「寝つきが悪い」「食欲がない」などの症状を感じる方は、以下のような生活習慣が身についてしまっていませんか?
● 昼夜逆転の生活リズム
● 長時間のデスクワーク
● 日頃からのストレス
● 運動不足
● 長時間のスマートフォン使用
● 偏った食生活
このような生活習慣がセロトニン不足を引き起こす要因となりやすいのです。
セロトニンを増やすには?
では、セロトニンの分泌を促すにはどうすればいいのでしょうか?
心を安定させて、良い姿勢を保持するためにもぜひとも知っていてほしいことですね。
セロトニンが生成される主な条件は主に以下の通り。
①太陽光を浴びる
太陽の光を浴びると、 目の網膜から信号が脳に伝わり脳内でのセロトニン合成が活発に行われるようになります 。
特におすすめなのは朝の日光浴。朝の光は覚醒のスイッチになりますし、体内の生活リズムを整える働きも期待できます 。
日照時間の短くなる冬は、太陽の光を十分に浴びることができず、セロトニンが不足しやすくなる時期でもあるので、 適度に太陽の光を浴びることを意識することがおすすめ!
②リズム運動
ウォーキングやランニング、スクワットなど、一定のリズムで同じ動作を繰り返す「リズム運動」によって、セロトニン神経が活性化されてセロトニン合成が促進されることが研究から明らかとなっています。
一定のリズムで筋肉の緊張と弛緩を繰り返すときにセロトニンが放出されやすいと言われています。
その他、咀嚼運動(噛む動作)もセロトニン合成が活発になるリズム運動になります。 食事の際によく噛むことを意識することや、ガムを噛んで顎を動かすことでもセロトニンの分泌が促進されるのです。
③食事
セロトニンは体内で合成される神経伝達物質なので、直接食事から栄養として摂取することはできませんが、セロトニンの合成に必要な栄養素は以下の通りです
■トリプトファン(必須アミノ酸)
→セロトニン合成の材料となる。魚、肉、大豆製品、卵、ナッツ、バナナなどに含まれる。
■ビタミンB6
→トリプトファンからセロトニンが合成されるために必要 。魚、肉、レバー、バナナなどに含まれる。
■炭水化物
→トリプトファンが脳内に取り込まれるのを助ける。穀類やいも類、果物、砂糖などに含まれる。
朝起きて太陽の光を浴びて、ウォーキングやランニングで身体を動かす!
これだけでも気分は晴れやかになるものです。
※最近は新型コロナウイルスの影響でなかなか外に出てウォーキングやランニングもしにくい状況ではありますが、自宅の中でスクワットを実施するだけでも気分はスッキリします。
そして、バランスの良い食事を心掛けてセロトニンの合成を促す。
はい、これでセロトニンが分泌されて心身のバランスが整いやすくなります。
自宅で過ごす時間が長くなりがちな今の状況だからこそ、生活習慣を見直して心と身体のバランスを整えましょう!!
悪い姿勢を改善したい方や、いつまでも健康な身体でありたいと思う方は
ぜひ一度ボディカウンセリングを受けてみてください。
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