父と母と息子と娘と鰻
父の日ということで
あらかじめ母から父が行きたがっているという話を聞き
鰻のお店を予約した。
鰻といえばここ という有名なお店で
ネット予約しようとしたらほぼ満席。で、すぐにおさえる。
予約したら、その日までの”楽しみ”時間ができる。
何より両親が喜んでくれるのが一番なのだが、
私が子供たちを連れていけるのは普段はせいぜいまわる寿司くらいなので
今回の「父の日」ランチに託けて、
高校生と中学生、けっこう大きくなった子供たちにも良い店を体験してもらおうとかね。
お店が、はなれの個室を用意して下さっていて、ゆっくりできる。
そこで父と飲むノンアルコールビールがやたらおいしく感じる。
着物姿のおかみさんに飲み物を聞かれて選ぶ息子
部活仲間に送ってやろうとかで、スマホで写真を撮る息子
今日はめっちゃナチュラルにメイクしている娘
「いいな~ここでバイトしたい」という娘
何より、今日の主役の父が、おいしい って幸せそうに言ってくれたのが嬉しくて
なんていうか、、うちの人たちは子供も含めみんな 機嫌よく過ごすことができる人たちで
出すお金の何倍もその時間の価値があがるのです。
飲み物はお店の方がついでくれる
とか
外に出たいタイミングで履物がそろえて出してある
とか
コンタクトレス決済
とか
お店の方がわざわざ外に出てずっと見送ってくれる
とか
これぞよい店のサービスを経験する子供たち。
お店はかつて父が勤めていた会社の近くで
今日は父の運転で一台で移動した。
ずっと自分で運転しているので、後部座席に座ること自体が久しぶり。
そして、子供の頃はこうして、弟たちと三人で後ろの席に座って
運転席の父と助手席の母っていう場面を見ながらお出かけしていたなぁと思い出す。
不思議と今でも、高齢者の父の運転する車内は私には「安全」で「安心」な場所だった。
アメリカのドラマ『This Is Us』のシーズン1で、私が一番泣いた回。
癌で余命少ないウィリアムがメンフィスで最後にライブをした後死んでいく時
息子のランダルに言う。
人生で起こった一番幸せなこと2つ
人生の最初に出会った人と最後に一緒にいた人
めちゃめちゃいろいろあった彼の人生の中で一番幸せだったのは
自分の母親と自分の息子ランダルに会えたこと。
これ、私もウィリアムと同じだ、、、ってこの頃思うのです。
一同に会すると、私の両親と私の子供たちの間に自分がいて、この幸せな時間の
それだけの役目でもかけがえがなかったものとして存在したと自覚できる。
息子と娘は、おじいちゃんとおばあちゃんを大事にしているし
両親は孫である私の子供たちを大事にしている。
私に悪態をついてばかりの娘は、おばあちゃんからしたら
「話をよく聞いてくれて、とてもかわいです」の存在だし、
私からしたら、コミュ力ない息子も
「人に好かれるいい子」だし
私から見たら全然勉強してない子たちが、それぞれの志望校に受かるとか思えないのに
「きっと、やる」と彼らを信じてくれている。
私は自分の祖父母たちとこんな近くなかったので、
仲良くてうらやましい。
夕方、母に「畑の野菜を取りにきて」と呼ばれて実家に寄ったら
父は畑で仕事をしていて、
私が車で坂を下りていたら、畑から大きく手を振った。
私も車の中から手を振った。
父の野菜はめちゃめちゃ美味しい。
80才近くになる父をかっこいいと思った。
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