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これからの自社採用を5年後から考える

こんにちは。とあるベンチャー企業でひとり人事をしている朱夏です。

もう8月も残り1週間程度。昨日今日の東京周辺は比較的涼しくて、もうずっとこれくらいの気温だったらなと思わずにはいられません…!

さて、今日は新卒採用にまつわる自組織の話。
というのも、22卒採用に向けていま絶賛迷走中でして……汗
自分の頭の整理、メモのような記事ですが、noteにしたためることにしました。

来年のことなんて考えられるか

それは遡ること7月に入ったばかりの頃。

21卒も終息し、数値的な振り返りも一通り終えた私は頭を抱えていました。

正直、この21卒は本当の本当にギリギリなんとかなった感じでした。
周囲が選考の延期やら中止やらでドタバタしている間に学生さんとの接点を持ち続け、緊急事態宣言の最中でもオンラインで最終面接をして、フォローのためのレクリエーションもやり、なんとか採用予定人数を満たすことができました。

その反動もあり、7月くらいまではその安堵感で半ば思考放棄していました。
というか、その先を考えたくなかったというのが正しいです。

コロナの影響で21卒の内定者とも対面で会うこともままならない
弊社の事業も5月は売上激減
他社も業績悪化から教育コストを削っていくことは自明

こんな状況の中で、次の新卒採用なんて考えられるか!!
というのが一番感情的に近い部分ではありました。

弱腰の7月、開き直りの8月

しばらくは助成金やら社員の入退社手続きなどで忙しい振りをして、採用のことは考えないようにしていました。
そんな弱腰の7月を経て、8月にようやく重い腰を上げることに。

いつも壁打ちに付き合ってくれるメンバーに相談を持ちかけて、ざっくばらんに話すこと1時間。
以下のような事項が浮かび上がってきました。

◾️弊社が新卒採用をするのは、ミッションを体現し、自ら実践する企業になるためである
 →弊社は顧客企業の人材開発をお手伝いすることが生業です。
  人材開発支援を生業とする私たち自身が、自組織の人材開発に携わることをとても重視しているのです。

◾️採用は入口だけでなく出口もデザインする必要がある
 →どんな人材を採るかという話に終始しがちですが、本来のHRマネジメントのいては出口、つまりどのような形でこの組織を去っていくのかも合わせて考えなければなりません。

1時間の壁打ちによって、採用はやはり必要だよねそうだよねという原点回帰を済ませ、さてじゃあこれからどうしよう?という話に。

これまでも過去のハイパフォーマーから求める人物像を描いてみたりといろいろな試みをしてきましたが、実は弊社、予定調和でできたことはほとんどなく、ほぼ全て「出たとこ勝負」でやりくりしていました。
(それでできちゃうのもすごいですが……)

先ほども申し上げた通り、コロナの影響も相まってこれから先の世の中がどうなるかなんてわからない一方で、直近だけを見た対処法的な採用はもう卒業したい…
ただ、3年、5年、10年という数値だけ出しても突拍子もない感があって、逆に雲を掴むような感覚だなぁ……

その結果、浮かんだのが、いま組織をメインで引っ張ってくれている5年目、4年目メンバーでした。
(先の壁打ちに付き合ってくれたのも4年目のメンバーです)

後輩2〜3人の指導・育成をしながら自分の売上目標も追いかけ、組織の既存の枠組みを疑い、新しい仕組みをどんどん試し、新しい事業も作り上げつつある彼ら。

非常に頼もしく感じる一方で、彼ら全員が5年後も同じように正社員でこの会社にいるとはどうやっても考えにくい…… であるならば、それを前提としてこれからどうしていくかを考えた方が良さそうだ。

40名弱という小規模組織だからこそ、1人の増減が与えるインパクトが大きい。
それが今の組織をメインで引っ張る彼らなら尚更だということで、彼らを起点に考えていくことにしました。

直接聞いたほうが早いので

ということで、現在5年目、4年目の新卒メンバー6名を集めて飲み会をすることに。
普段から仲が良くプライベートでもよく飲みよく遊ぶ彼らに、人事の人間が割って入って飲み会を企画するのですから、これは何かあると思うのが自然でしょう。採用に絡めるという前提のもとで、「5年後、何してる?」をテーマに話そうということにしました。

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飲み会では色々話しましたが、結果としては
ほぼ全員「5年後にはいないと思う」ということに。

いなくなっている理由は、このまま同じことをずっとしていくのか?という漠然とした疑問であったり、もともとこの組織には30歳までしかいないつもりだったという中長期ビジョンに基づいたものであったり、人それぞれに様々。

あるいは、週5お勤め正社員ではない形で組織に関わっているかもね、という考えもありました。

そのほか、話は今の組織や1、2年目社員への言及もありました。

弊社においては、自分で自分の方針を立て、その方針に沿って自分で動くこと、自分で自分を“ご機嫌”にできることが「自立」だよね、という話や

3〜5年サイクルで人が出たり入ったりするあたりも含めて、弊社は大学のサークルみたいなところあるよね、とか

ディスカッションではないので、方々に脱線しながらもゆるーく話を聞くことができた2時間弱でした。

さて、ここからどうするか

いま組織をメインで引っ張ってくれている彼らがいなくなるだろうという予想が、この飲み会によって私の脳内で少し現実味を帯びてきました。

先の飲み会での話を経て、ざっくり次の2つの問いが生まれたところです。

◾️5年目、4年目の彼らが弊社を去るとき、彼らは「何ができる人」になっているのか
◾️彼らが去った後、「誰が」組織の中核を担っているのか

彼らが組織に後ろ髪を引かれることなく、堂々と前を向いて次のステージに羽ばたいていくために、そしてできるなら会社とのご縁が新しい形で続くように、
いま何が必要なのかを引き続き考えたいなと思います。

そして、彼らが組織を去る時、恐らく私は彼らを見送る側になるんだろうなぁというのもぼんやり考えています。さながら、学部生の卒業を見送る寮母さんの気持ち。


また話が進んだら、noteで進捗報告したいと思います。
それでは今日はこの辺で( ˘ω˘)

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