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『俺の家の話』のはなし。

宮藤官九郎監督の、金曜ドラマ、「俺の家の話」をNetflixで観ている(まだ途中)。

「ホントのコイズミさん」by Spotify  で、小泉今日子さんと宮藤官九郎さんがこのドラマについて話していて気になっていたのだ。「長瀬かっこよ」って話。

能会の人間国宝 観山寿三郎(西田敏行)を父に持つ、寿一(長瀬智也)は、ブリザード寿というリングネームでプロレスラーをしていた。
父の危篤の知らせで駆けつけ、プロレスラーを引退し、長男として宗家を継承する決意をする。父の介護士で婚約者のさくら(戸田恵梨香)、ずっと宗家を支えてきた寿限無(桐谷健太)、妹(江口のりこ)とラーメン屋でラッパーの夫(秋山竜次)、弁護士の弟(永山絢斗)など、の家族と共に、認知症の進む寿三郎の介護を通して家族の絆を描く、「家族っていいな」と思える、新しい形のホームドラマである。

あらすじ

とりあえず、ブリザード寿が、もろプロレスラーで、長州さんとか、蝶野さんとか、武藤さんとかプロレス界スターが出てきちゃう。
そしてことごとく、いい味を出してくる。
「キレてねーよ」を日常的に言う。

父(西田敏行)の認知症の進み具合も、絶妙なのだ。しっかりしているようで、野菜の名前がさっさと出てこないし、ケロッと話題がすっぽぬける。
気弱になったり、苛立ったりする。その具合がとてもリアルだ。

自分の親の、下の世話だとか、認知症を目の当たりにすれば、それは怯む。ショックだ。
親にしてみても、子に世話になる日が来ようとは、というショックもまたしかりだ。

けれども。
その父の変化に、介護士やケアマネージャーの方のサポートで、家族が明るく前向きに、父が父らしくあるよう接していく。

「俺の家の話」を観ていると、家族のあたたかさを思ってやまない。子の世話になる父も、父を世話する子も、抱える切なさややるせなさと葛藤しながらも、「家族の時間」を生きている。

父の生きてきた道を、介護をしながら辿ったり。子どものころには知り得なかった、大人の男な父の顔も。(寿三郎はモテていた)

官九郎さんの頭の中ってホント、どうなってるんだろう。

長瀬智也のあの濃いイケメン顔で、真剣に言うから面白い。「間」とか最高に。

そんで、桐谷健太も十分濃い。

の、妹の江口のりこ。もういい味しかない。

「ちょっとこの写真、おまえが一重になってるから」
という兄 長瀬智也のセリフに、
「私、四十年来、一重ですけど 」
という無表情でクールなやりとり。最高だ。

親の介護とか、終活とか、家族独特のいざこざとか、テーマはかなり重々しいけれど、「滑稽」なやりとりに救われるのだ。

いたって「真剣」なのに。

なんなら、ケアマネージャー役は、荒川良々さんなのだ。もうどこまでが真剣かわからない。

残すところあと3話。

今のところ、「長瀬かっこよ」には大いに賛同できるし、めっちゃおもしろくていい話。
(感想が雑…)

私はたぶん、いやおそらく、頭のいい人が面白いことをするとか、ふざけたり面白いのにとても頭がいい人、が大好きなのだ。

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