見出し画像

AIが選んだ日経新聞「らしい」本50冊(新聞書評の研究2019-2021)

はじめに

筆者は2017年11月にツイッターアカウント「新聞書評速報 汗牛充棟」を開設しました。全国紙5紙(読売、朝日、日経、毎日、産経)の書評に取り上げられた本を1冊ずつ、ひたすら呟いています。本稿では、2019年から2021年までに新聞掲載された総計約9300タイトルのデータを分析しています

なんでそんなことを始めたのかは総論をご覧ください。

過去の連載はこちらをご覧ください。

AIが選んだキーワード

前回は産経新聞が書評した書籍のタイトルを他紙と比較して、キーワードを抽出し、そのキーワードを含む書籍を紹介しました。

キーワードは、「軍」(5冊)、「反日」(4冊)、「敗戦」(4冊)、「不安」(4冊)、「偉人」(4冊)、「李」(3冊)、「偽善」(3冊)、「FIRE」(3冊)、「絆」(3冊)、「大丈夫」(3冊)でした。手法については以下にまとめてあります。

今回は日経新聞のキーワードと書評された書籍を紹介します。

日経新聞のキーワードは、「経営」(23冊)、「投資」(6冊)、「構築」(5冊)、「マクロ」(4冊)、「強国」(3冊)、「評価」(3冊)、「値段」(3冊)、「原論」(3冊)です。

日経新聞「らしい」タイトルはこれだ

経営

日経新聞の書評に紹介された書籍の中に「経営」が多いのは誰にも理解できると思います。

他紙では、読売新聞が上記の『海外M&A 新結合の経営戦略』、『共感経営』、『小林一三 日本が生んだ偉大なる経営イノベーター』の3冊を紹介しているほか、

を取り上げています。また

朝日新聞は、日経も紹介した『経営者・従業員・株主がみなで豊かになる 三位一体の経営』に加え、以下の3冊を紹介しています。

毎日新聞は、以下の2冊を紹介しています。こちらも日経とはまったくかぶっていないです。

投資

「投資」も日経新聞「らしい」ワードですね。他紙では

読売新聞が、日経も紹介していた『芸術文化助成の考え方:アーツカウンシルの戦略的投資』を紹介しているほか、

を取り上げています。両紙以外には「投資」を含むタイトルの本を紹介した新聞社はありませんでした。

マクロ

以上の4冊です。日経新聞以外に「マクロ」を含む単語をタイトルに持つ書籍を書評で紹介した事例はありませんでした。日経新聞の独壇場ですね。

強国

「強国」をタイトルに含む書籍を紹介しているのは、日経新聞だけです。必ず「中国」と対になって使われているのも興味深いですね。

評価

「評価」をタイトルに含む書籍は、日経新聞以外は紹介していませんでした。比較的使われやすい単語だと思うのですが、不思議ですね。

値段

「値段」も日経新聞の書評した書籍のタイトルのみに登場する単語です。不思議ですね。

原論

「原論」も日経の書評した書籍のタイトルだけに使われている単語です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?