【創作大賞2024】遅れてきた青春の日々4
本格的な冬が訪れると湖は凍り、館の周りも白一色に染まる。寒さで絵筆を持つ手が震え、自然と館から出ない日々が続く。雪解けの春はまだ先だ。
夕食は干し肉の入ったスープと蒸した芋だった。最近はこれが多い。夕食は交代で作る取り決めになっていて、今晩の担当はガリューだった。他の飲食については各々で用意することのなっていたが、大抵の場合ガリューが自分が食べるついでにと二人分用意してくれている。寒さに堪え切れなくなってからは唯一暖炉のある部屋にテーブルを運び込み、食事はもちろん寝る以