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インドで仕事を半年続けて感じた職場のカオスさ

※本記事は、本noteの著者(シンノスケ)が別名義で別ブログにて
2019-03-29に記載した記事を、noteへの再掲にともない一部加筆・修正してアップロードしたものになります。
※内容、現地情勢については執筆時のものになります。

この記事では、インドで仕事する中で感じたカオスさ、厳密には「インド人社員」が仕事上ではどう振舞うか、そして「日本人駐在員」がどのような状況に置かれているか、その結果、仕事がどのようにグチャグチャになってゆくかを伝えます。

インド人社員

前提として、日本人より仕事のできるインド人も多数います。好きな同僚も多数いますが、仕事ができないインド人の問題点を指摘します。

納期は遅れて当たり前

インドで仕事をすると納期は遅れて当たり前です。

目の届く範囲では早急に対応することを強制させることもできますが、複数の部署をまたぎ、他社に発注がかかる過程になるとすでに大抵遅れてます。

締め切りを長めに取ると気を緩めて遅れます。短めに取ると「こんな期間じゃ無理」と堂々とした姿勢で遅れてきます。

最終工程に余裕が出るよう少し早めの締め切りにして、各工程のステータスを頻繁にチェックしてもあらゆる理由が生じて遅れます。キレても原因を追究しても無駄です(後述)。

前職において東京で営業をしていたときは、納期遅延は絶対にあり得ないという感覚でしたが、インドに来てその感覚は完全に狂いました。

常に言い訳をし、きつく言われるとスネる

仕事に対して日本人サイドが指摘をすると、常に何かしらの言い訳をします。
ここまではよく言われることなのですが、これら言い訳を潰すような論理的な反論をすると、(少なくとも自社では)インド人が仕事に取り掛からなくなるといわれています。

入社してすぐに、仕事ができないことで有名な社内のインド人に対して腹が立ち、彼の不手際を長文で逐一指摘したことがありましたが、日本人の駐在員に「彼が仕事をしなくなるので、これ以上はやめてください」と止められました。

彼曰く「あなたのこういう指摘は他の日本人にとっても良くないことなので」ということだそうですが、これが原因で同じような低レベルなミスや怠慢に対して再発防止を訴える方法がないのが課題です。

都合の悪い内容は返さない

インドでは、PCのメールのほか、スマホのWhatsApp(LINEのようなメッセージアプリ。インドでは最も主流)経由でも業務内容の共有や連絡をします。

基本的に、都合の悪い内容に対しては返事が遅い人が多いです。場合によっては一切返ってきません。しっかり既読がついても返ってこないことがあり、呆れることがあります。

そのような場合は電話を掛けます。そこまですれば普通は動きますが、正直そこまでしないと動かないというのは社会人として幼稚だなと感じています。相手は大人ですからね。あと、大学も出ていますし。

意思決定は遅いくせに電話で伝えたがる

インド人同士でも同様のようなペンディングが発生するためか、結果として電話でやり取りをすることは多いです。(ただそのせいで、私が掛けても相手が通話中の頻度が高いのも少し困りますね)。

ただ、複数人が当事者であるようなメールにおいても、その内容について電話をかけてきて全て口頭で伝えようとする人もいるので「電話はいいからさっさと全員に返信しろ」という指摘をよくします。

日本以外のアジア諸国では迅速な意思決定のために電話で大事なことはスパッと決めるとも言われますが、基本的な業務フローに問題があって遅延の多発するインドが安易にこれをやるのはプラスには思えません(逆にこれが理由なんじゃないのかとすら思う)。

また、こうしたテキストを残さない連絡を日常的にすることによって、後日フローに漏れがあった際に「言った」「言わない」のレベルの揉め事になるケースもあり、無駄が多いです。

日本人駐在員

前提として、彼らは普通の総合職のサラリーマンです。

私は前職では辞めなければ海外営業職に異動予定だったし、この仕事を辞めたら日本でどこかの正社員として働く予定です。ですので今は現地採用であっても、スタンスとしては自分を卑下せず、かといって相手を妬まず、現状を客観的に書いていきます。

とにかく忙しい

とにかく忙しいです。夜中に先方にメールを送っていたり、休日に仕事していることも割と多いです。

日本本社が現場の見えていない目標などを設定して、それを駐在員に押し付けている側面は大なり小なりあると思います。

直前のメールも読めないくらい忙しいのか?

明らかにメールや仕事の流れを追えていないにもかかわらず返信や仕事の依頼をしてくることによって、他の日本人を混乱させたり、余計な手間が生じることが割と多くあります。

フィードバックがたまにクソ

私事では、直属の先輩がかなり多忙ということもあり、対面で会う機会がかなり少ないです。

しかしながら、彼からはたまに放っておいても勝手に成長するとでも思いこんでるようなフィードバックを受けることがあり、うんざりします。

(これは単に彼の性格の話ですが、この上司に付くことはリスクなんじゃないかと今も感じています)

交渉力に難あり

インド人のマネージャーと対等に話す英語力やタフさは持ち合わせていないです。(自社の駐在員自身がこう言っていたのを聞いたこともあります)。

いくらアウェイの場で外国語で意思疎通するとはいえ、多くの場面で日本人マネージャーが何とかしなくてはならない場面が野放図にされている印象はあります。

根本的に解決することはしない

上記の忙しさと、交渉力不足と、駐在員に色濃い「ことなかれ主義」(ミスして赴任地で減点されたくない、手を挙げると自分にタスクがすべて降ってくるなど)が蔓延しています。

結果として、ワークフロー上のボトルネックがずっと放置されているため、上述したように、同じインド人が同じミスを同じ工程で繰り返すヤバい状況が出来上がっています。

駐在員の方に「そもそもこんなに納期が遅延する根本的な理由は何ですか?」、「A課はいつもこんな感じですが、日系のお客さん相手にインドの納期感覚ではダメってことはそろそろ理解されるべきではないですか?」というような質問をしても、
「B部署の遅さが原因だね」「A課が~の決定権を握っているから、そこは私たちで決められなくてこうなってしまうんだ」みたいな形で一応クリアに回答はしてくれます。

しかしながら、それを聞くたびに日本人マネジャーが真剣に向き合えば解決できるだろと思います。原因を把握しているわけですからね。自分たちの権力を適切に使えばいいのに…と常に感じています。

良いところ

とはいえ、駐在員は全員優しくて気遣いのできる方です。

私は現地採用とはいえ、有休を好きなタイミングで取ることができるのは(当たり前なんですが)かなり良いです。

日本本社は国内でもホワイト企業として有名なだけある。

まとめ

1.インド人の仕事は雑で、常に日本人のチェックが必要。
2.こちらが論理的に反論すると使い物にならなくなるため、真剣に反省しない。自分が楽したいだけで全体の工程にとってマイナスことをしがち。

3.日本人駐在員はとにかく忙しい。が忙しさを理由にして基本的なことができない人もいる。
4.英語力のなさが原因で、日本人が主導権を握ることができない。

5.その結果「インド人は仕事ができない」という構造の改善に着手ができず、その場しのぎの非効率な仕事を全社員が割り当てられている。

私自身も社会人歴の浅いぺーぺーのため、実際に貢献できるところは限られています。
(大半の駐在員より英語力が高いくらい。業務内容は第二新卒レベル…)

自分の業務レベルを上げるためにも、インド人の納期遅延などを徹底的に潰して、高度な仕事ができる土台そのものを作っていきたいと考えています。

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