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シリコンバレーで生まれた最高の文章は、なぜ10年以上の歳月を要したかのか。

Netflixが2009年に公開するや「シリコンバレーで生まれた最高の文書」と称されたCulture Deckをご存知だろうか。オリジナルは2009年にスライドとして公開され、今はさらにブラッシュアップされ採用ページに記載されている。

今回はこちらのpodcastのメモ。これも大好きな「The Future of work」より、Netflixの前CTO(チーフタレントオフィサー)Patty McCordのインタビューより。特に福利厚生に関しては独自の考え方が痛快で面白い。いや、面白いとかじゃなくて猛烈に参考にすべきだ。コピーキャットにだけはなるな、そんな備忘録をnoteしておく。

贅沢な福利厚生はいらない。Netflixの哲学は福利厚生よりも優秀なメンバー、難しい問題、フリーダム、そして会社の情報を徹底的にオープンにすること。これらの方がはるかに大事。
そうは言っても、福利厚生はその会社が誰なのかを如実に表している。ただのコピーキャットなのか、そうではないオリジナルでクールな会社なのか。グーグルがやってるからって何だっていうの?ベストプラクティスだなんて誰が決めたの?重要な問いは、「それは我々にとって本当にベストなのか?」ということ。
福利厚生にお金をかけるなら、その分のお金でAプレーヤーにお金を払うべき。家具よりサラリーの方が断然大事。
グーグルが福利厚生を贅沢にできるのは事業で圧倒的な結果を出しているから。福利厚生だけ真似ても、何の意味も無い。
誰だって良いものに囲まれたいよね。でもそれの問題は、一度与えてしまったらもう二度とNOと言えないこと。

働き方やクリエイティビティに関しても、こんな独特の表現をしていて興味深い。

森林や雪、そういった自然に囲まれた場所で過ごせば、自然とプロフィットアイディが浮かんでくるし、ダウンタイムはクリエイティブジュースが湧き出るもの。会議はあくまでエグゼキューションの場、クリエイティブアイディアはビーチで出すものよ。

HRテックに関しては、ズバリ。

色々なKPIがあるけど、どのぐらい勤めたかなどのメトリックスよりも、結局「彼らが何を成し遂げたか」というのが一番大切。結果を出した人はプロモーション(昇進)させる。ただそれだけのこと。

そんなシリコンバレーで賞賛されるNetflixのカルチャーは、いかにして出来上がったのか。

Netflixの創業は1997年。実は20年以上の会社なのよ。様々な苦難や事業のピボットを乗り越えた誇るべきカルチャーを、一つのスライドにまとめて全員が編集できるようにして紡いできた。そうやって10年以上積み重ねてきて、公開したのが有名なあのCulture Deckね。これは私が辞めてからも、日々進化をしているわ。

強力なカルチャーは1日にしてならず。本物のカルチャーは実践を積み重ねることでしか得られない。我々に必要なのは、揺るがなない信念を持って目の前の課題をクリアし続けること。そうやって築いてきた足跡が、カンパニーカルチャーという唯一無二の財産になる。

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