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育休明け、「はたらく」と「子育て」の私の場合▷森 和美の場合

今だから思い返せる、育休明け

ソーシャルワーカー自身の「働く/暮らす」を考える連載note第2弾です。
(前回の記事はこちら

初めて子どもが生まれて、育休明けを迎えたり、仕事する時は、多少なりとも不安やもやもやを抱えがちなのではないでしょうか?不安の正体は、「やったことがないから、分からない。」に尽きるのでは?と思います。

はじめて利用する保育園や幼稚園のルール、かかわる先生、復帰後の職場、パートナーとの役割分担、職場の状況、自分自身の働き方や、考え方、などなど…。

これまで自分自身のことは、「こうしたいなぁ~」という一存で決められたことも、周囲や環境の状況に左右されることも多くなります。

でも案外、「こうしなければならない」というのは、ないのです。
自分の中で仕事と子育てなど暮らしとの調和を「自分らしく」図れるのは自分だけ。そのヒントとして、ソーシャルワーカーの「はたらく」と「子育て」をお届けします。

▼今回ご紹介するソーシャルワーカー

森 和美
精神保健福祉士/公認心理師
このnoteの管理人です。

私には、この春小学生になる子どもが1人います。
10ヶ月の4月から保育園(0歳児クラス)を利用しながら、当時勤務していた就労継続支援B型/移行支援事業所に復帰しました。

その後、夫の転勤の都合で転職するなど働く/暮らすの変化があった6年間だったなぁ…と思い返します。今回は、育休中~復帰直後の働く/暮らすについて書いていきたいと思います。

育休中の過ごし方

遡ること7年前。初めての子育てを前に、たまひよや口コミなどを元に少しずつ準備を進め、産休に入りました。社会人になって1か月以上自由な時間があること自体が初めてだったので、「やっほう!何しよう!」とさまざまな予定を立てていました。

しかし、なんと産休に入って約1週間後、予定日の1か月ちょっと前の夜中に破水/陣痛が。「あ、これ生まれるな…私の産休は1週間だったなぁ笑」というのが、私の育休/産休のスタートでした。予想外の早産で、少しだけ長く病院にお世話になりました。

私は産後授乳などでだいぶ体重も体力も落ちていたなぁと思います。なかなか元気に泣く赤ちゃんだったので、とにかく体力を吸い取られ、生活のペースを取り戻すのに苦労しました。

生後半年経ったころには体力も少しは戻り、同じ育休中の友人と会ったり、仕事復帰も意識しながら家の中の片づけなどを徐々に始めました。

家の中を効率のいい導線にしようと、インスタで整理収納アドバイザーさんをフォローしたり、ワーキングマザー/ファザーの体験談を読んだり。新しい生活が楽しみでもあり、一方で心の準備ができるような、できないような。

私は子育てだけに専念する意識はなく、働きたい!と思っていましたが、復帰後にどのように働く/どのように子どもといるのかイメージしきれないところもあったと思います。

育休中に準備していてよかったこと/しておけばよかったこと


<準備したこと>

準備していてよかったものは、なんといっても家事の効率化作戦です。今や標準装備している共働き家庭は多いのではと思いますが、食洗器/洗濯乾燥機/自動掃除機を導入しました。高い買い物ですが、確実に元は取った投資だと思います。

復帰してからは、便利さもそうですが、働いてくれる人員がもう1人いるような気持ちになるほど助けられた家電たち。開発者さんたちに感謝!

<準備したらよかったこと>

今にして、やっていたらよかったなと思うことは、「心の整理」でした。
私は「働きたい!」と思っていましたが、以前と同じような働くイメージしかできておらず、状況が変わった今はどうかというと、復帰してみないと分からない部分でもありました。私に不足していたな…と思うのは「働きたい!」気持ちと同じくらい「子どもといたい!」という気持ちが自分の中にあったことに気づきながらも十分にケアできなかった、ということです。

その当時は、子どもとも時間も楽しめるように家電を導入するなど自分にできる工夫をやったつもりでしたが、「本当は子どもともいたいなぁ…」と心底そんな気持ちもあることを、抱きしめてあげられる余裕は持っていなかったなと思います。やり直せるとしても、そんな風に思える余裕を持てるかは今でも「?」です。

ただ、のちのちそんな気持ちと仕事との間で葛藤することになるので、時間のある育休中のうちに「自分の本音」を言葉にする機会を持っておけばよかったと思います。

復帰後にやってみてよかったこと/やったらよかったこと


<復帰してよかったこと>

復帰後にやってよかったことは、何といっても「復帰したことそのもの」です。私は通勤が歩きや自転車だったのですが、保育園への送り迎えなども含めると毎日1時間以上は「歩く」ようになりました。この通勤でかなり体力も戻せたと思います。働くことで、お昼ごはんもゆっくり食べられるし、日本語で毎日人と話せる!と感動しました。笑

元いた職場へそのまま復帰できたことで特に変化も感じず、仕事の面ではスムーズに戻っていけたと思います。育休中に同僚が自宅に遊びにきてくれたことなど、関係を持っていたことも復帰しやすくなったポイントかもしれません。

また、買い物が面倒になり、野菜の宅配などを試し、これはかなり助けられました。

色々な宅配のものを試しました。私はごはんのメニューを決めずに、冷蔵庫にある材料でつくるタイプなので合っていたのかもしれません。

<こうすればよかった!と思うこと>

ただ一方で、どう考えても「もっとラクしてもよかったな~」と思います。一人暮らしも長かったので、家事を毎日することには慣れていたつもりでしたが、できることでも、もっとどんどん人に頼ったりアウトソースすべきだったと思います。

そういったことに躊躇する気持ちがある人も多いのではないでしょうか?私の場合は、パートナーとの考え方の違いや、自分がどう育てられたか等で、悩んだ結果、結局自分ですることを選択してしまうことも多かったです。

全てをアウトソースする必要は全くないけど、自分が好んでやりたい家事やケア以外は、人の力をもっと借りたらよかったと思います。お金がかかることも多いし葛藤しますが、経済的な面でいえば最も手がかかるのは数年だと考えると、ちょっと頑張りすぎたように思います。

自分をケアしたりラクをするのが上手な友人などに近づくのもおススメです!真似しよう!とか、そんな感じでいいんだぁ~と肩の力が抜ける気がします。

過去の自分に声掛けするとしたら


「今やろうとしていることは、’しないといけない’と思っていること?それとも、’したいと思っていること?’」と過去の自分には声掛けをしたいです。

特に復帰後はとにかく時間の余裕が以前よりも少なく、自分自身の考えをクリアにすること自体が難しかったように思います。物理的な環境は整えることが私はわりとできていたかな、と思いますが、やりすぎ?と思うくらい、も~っと自分や家族にケアの面で周囲に助けを求めればよかったな、と思います。

先輩ワーママから「そんなに大変なのは数年だよ」と言われたことに対しても、当時の私は「数年でも、まだまだ長いな…」と思っていました。

自分自身の努力だけでどうにかできることを超えていたなと今なら思います。一方で、自分のこうした経験や職場で助けてもらいながら働くことで、感謝の気持ちを持ったり、これまでとはまた別の視点でソーシャルワークについても考えることができるようになったとも思います。

たぶん、周囲は大丈夫だよ、と言ってくれていたけど、私は私の気持ちが頑張りすぎていました。でもそれも含めて、上手くいかないことはあるけど、上手くいかなけれえばやり方を変えていけばいいよ^^!そんなことを当時の自分には伝えたいです。

そして、そんな反省点から個人的にこんなnoteも書きました。

6年経ち、だんだんと手抜きも上手くなり(抜きすぎかもしれません笑)、少しはバランスもとれるようになったかな?と思う、今日この頃です。


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