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宇宙旅行と星の街

その日、ウサギは図書館の538.9の書架をじっと見つめていた。「もっと気軽に、ほかの星に行けたらいいのにな」と、心の中でつぶやきながら、小さくため息をつく。気づけば、自然とその書架から離れていた。

うつむきながら歩いていると、聞き覚えのある足音が前から近づいてきた。「じゃあ、さっそく宇宙に行ってみようよ」 カメの声に、ウサギは驚いて顔を上げた。「も、もしかして、私の考えてることがわかるの…?」

図書館を出ると、二人はいつの間にか有明のスモールワールズに辿り着いていた。目の前には、今にも飛び立とうとしているロケットが堂々と姿を見せている。

「こういうのに乗りたいんだよね?  顔に出てる」カメが優しく微笑んだ。ウサギは少し照れながら、そっと自分の顔に手を当てた。

サターンV型ロケット

ロケットは大きな音を立てながら、空へと吸い込まれていった。二人は顔を見合わせた。「すごいわ」「本物みたいだね」

「見て!  私たちの他にも観客がいるわよ」ウサギはミニチュアの人たちを指さした。

ロケットの打ち上げを見守る人たち

「ここが未来の宇宙センターね…」ウサギは目の前に広がる光景に思わず息をのんだ。「ずっと、こんな場所に来たかったの…」その声には、抑えきれない憧れが込められていた。

未来の宇宙センター

「よく見ると、宇宙センターにも人がいるのね…。まるで、今にも動き出しそうだわ」彼女の心に、ふわりと夢が広がった。

「星に引っ越すとしたら、荷物はスペースシャトルで運ぶのね…」ウサギはそう呟いて、ふっと微笑んだ。「こうして見ていると、本当にそんな未来がやってくる気がするわ」

「もし、ほかの星に行ったら、どんな街があるのかしらね」そう呟くウサギの前に、空想上の街が次々と現れた。

恐竜?
パンダ?

「ほかの星の街って、きっとこんな感じなのね。ロケットに乗って、ひとっ飛びしたみたいな気分だわ」ウサギは隣に立つカメに向かって、ふんわりと微笑んだ。

カメくん ありがとう

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