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宙を飛ぶ大きな猫

その日、ウサギとカメはGINZA SIXの広々とした吹き抜けの下で足を止めた。二人の目は、天井から吊り下げられた大きなオブジェに釘付けになっていた。ウサギはカメの袖をそっと引いて、小さな声で囁いた。

「ねえ、見て、あれ…。私の目には岡本太郎の太陽の塔に見えるんだけど?」

カメは目を細め、その大きなオブジェをじっと見つめた。しばらくの間、二人の間に静かな時間が流れた。

やがて、彼は穏やかに口を開いた。
「僕にもそう見える。上に行けば、何かが分かるかもしれないね」

吹き抜け空間に「太陽の塔」?

二人はオブジェから目を離すことなく、エスカレーターを乗り継いで、静かに上の階へと進んでいった。

「宇宙船みたいにも見えるわ。ほら、宇宙服を着た猫ちゃんが乗ってる」
ウサギは、そっと指をさして囁いた。

ヤノベケンジ  「BIG CAT BANG」

二人は「太陽の塔」の模型とオブジェの案内板の前を見つけ立ち止まった。
「オブジェを造ったヤノベケンジさんは、1970年の大阪万国博覧会の跡地の近くで育ったんだね」カメが案内板を読みあげた。

「それで岡本太郎と繋がっているのね」と、ウサギは頷き、穏やかな微笑みを浮かべた。

岡本太郎 「太陽の塔」

オブジェの興奮が冷めないまま、二人はさらに上へと進み、屋上庭園へと足を運んだ。屋上庭園に辿り着くと、まぶしい陽射しと、爽やかな緑が二人を包み込んだ。

GINZA SIX ガーデン

二人は周りのビル群を見渡しながら、緑に囲まれたデッキをゆっくりと歩き始めた。柔らかな風が頬を優しく撫でるたびに、日常から解き放たれたような感覚が広がっていった。

静かな空間が広がる

「見て、銀座四丁目の交差点が見えるわ。こうやって上から見ると新鮮ね」ウサギは手をかざして、眩しさを和らげながら言った。

「ショッピング街も歩いてみたいわ」
彼女の微笑みには、新たな冒険への期待が込められていた。

眼下には銀座四丁目の交差点が

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