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本当の優しさとは。

Rくんは休日も予定がギッシリ。

「休みは2日しかないんだから、そりゃ埋まっちゃうよね」と言っていたが、私はそんなに埋まらない。

「おれが選挙に出たら、マニフェストは “週休3日” にしよう!」と笑っていたが、私だったら4日にして週に働く日の方が少なくしたいから、Rくんは何だかんだ言って真面目だ。



Rくんのいいところは、自分の休みを誰かに充実させてもらおうとしないところ。

彼は、自分一人で楽しく過ごす術をたくさん持っている。

楽器を弾いたり曲を創作したり、ゲームをしたり筋トレをしたり、買い物や映画にも、行きたいと思えば一人で行く。

生き方と言うとスケールが大きいけれど、日々の生活を豊かにすることを誰かに頼っていないところが、とてもいいなぁと思う。


だからといって他者と関わることを嫌がっているわけではなくて、フットサルやバスケ、スノボやサーフィンなんかは、友達と楽しんでいる。

家族もとても大切にしていて、よく会っているし、妹を溺愛している。

友達も多いし、しなくていいのに女の子とデートもする。

人の為に動くことを厭わないから、頼まれたら何でも引き受けるし、突然の誘いにも全力で応じる。

周囲が口を揃えて彼を優しいと言うのも納得だ。


でも私が本当にいいなぁと思うのは、彼は頼まれ事は絶対に断らないけれど、遊びやデートは嫌な時は「やだ。」と言って絶対に行かないところ。

上辺で優しい人は、他人を優先して我慢をするから疲れる。

Rくんは自分を優先すべきタイミングをわかっている。
人に優しくできない時は、できないとはっきり伝える。
今日はこの人day。今日は自分day。とメリハリをつける。

だから人の為に動いても、「自分が好きでやってることなんだから疲れないし、いやだなんて思うわけないじゃん。」といつも言う。

彼の行動はいつでも “自分が好きでやっていること。”

人の為だとか思っていない。
だから彼の優しさは人に伝わるのだ。





私は、どっと疲れた日には家に帰って一息つくと無性に彼に会いたくなってしまって、唐突に連絡したりする。

「おれもちょうど会いたかった」などと言って、大抵無理にでも来てくれる。そんなはずないのに。


無理な日は無理とはっきり返事がくる。

「今はこれをやりたいんだけど」と必ず理由を説明してくれるところに、彼の誠実さを感じる。

疲れていたり仕事モードに入っている時なんかに「おれは今これをやりたいんだけど、会いたいというのはどのくらいの熱量なのか、なぜ会いたいのか、それらはおれのやりたいことへの熱意を超えるのかどうか教えて」のように返ってくると、あぁそういうところ、すっごく男だな。と思う。

そうなると結局いつも私は大丈夫と答えるのだけれど、彼は後日時間を作って会いに来てくれる。必ず。


どなたかが言っていた。

“社会人の愛情表現は時間を作ること。”

その通りだなと思う。


私のために時間を割いてくれることは、大切な存在に含めてくれているのだとひしひし伝わってくる。

いつも惜しみなく優しさをくれる彼に、私も返せるように、彼のようになりたいと思う。





「色んなことに忙しいRくんが一番幸せなのは、何してるとき?」

「決まってるじゃん!寝てるときだよ!!」




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