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ジンの歴史

本コーナーでは、ニュースレター編集部がSwan Labをより深く楽しむためのさまざまなコンテンツをコラム形式でお届けしていきます。
前回はSIPSMITHが創業当初から重宝してきた蒸溜器についてお話ししました。今週は、さらにジンへの理解を深めていただくべく、ジンが辿ってきた歴史をご紹介したいと思います。

蒸溜酒の隆盛
13世紀からオランダで飲まれていたジンをイングランドへと伝来させたのはイギリス兵といわれています。転機となったのは1689年。オランダからイングランド国王として迎えられたオレンジ公ウィリアムが、蒸溜酒の生産にかかる税金を減税。一方で輸入の外国産蒸溜酒の税を増税しました。これによりイギリスの蒸溜酒製造は活性化。そして彼が好んだ血なまぐさい戦争に必要な資金を調達することができたのです。

ジンブームの衰退
18世紀に入るとジンの消費が急速に増えました。1730年からの30年間はジン・クレイズ(狂気のジン時代)と呼ばれ、ワーキングクラスの人々は中毒になったかのようにジンを求めました。1736年、英国政府は50ポンドという高額な蒸溜士免許を導入し、ロンドン市民のジンへの熱狂を抑えようとしました。これにより、7年間で2つしか正式なライセンスが付与されず、ジン業界はアンダーグラウンドへと追いやられてしまいました。さらに1751年にジン法が成立したことで、貧困層にとってジンは高級品と化し、ジンブームは衰退の一途を辿ってしまいます。

ジントニックの誕生
大英帝国がインドの統治を引き継ぐと、インドに移り住んだイギリス人はマラリアの被害に苦しみ始めます。当時のマラリア治療には、苦いキナノキが特効薬として重宝されていました。それをより口当たりの良いものにするために、砂糖、ライム、氷、ジンが加えられたことで、ジントニックが誕生したのです。

カクテルブームの再来
アメリカへ渡ったロンドンドライジンは、19世紀末からカクテルベースとして一躍脚光を浴びました。マティーニのドライ化において重要な役割を果たし、世界的なスピリッツへと成長します。この歩みが「ジンはオランダで生まれ、イギリスで洗練され、アメリカが栄光を与えた」といわれる由縁です。

SIPSMITHがオープン
2009年3月14日。1820年以来初めて、ロンドンに新しい蒸溜所がオープンし、ジンづくりの伝統をロンドンにもたらします。SIPSMITHはクラフトジンブームの火付け役となり、2019年に初代蒸溜器「プルーデンス」は10回目の誕生日を迎えました。改めて彼らは、どれだけ人気になったとしても、ロンドンドライジンのレシピは変えない、という誓いを立てたのでした。

200年以上の歴史を誇り、また衰退の危機を乗り越えながら、現代で盛り上がりを見せるジン。クラフトジンブームと相まって、最近ではクラフトジンに必要不可欠なボタニカルがブームとなっています。植物を取り入れると、毎日の生活空間で自然の息吹に触れることができます。SIPSMITHは厳選された10種類のボタニカルを使用しています。そのボタニカルの豊かな香りは、現代の慌ただしさや、都会での生活に、きっと癒やしを与えてくれます。皆さんは、お部屋やオフィスに植物は置いていますか?室内の植物は、ストレスや疲労を軽減し、リラックス効果を与えることが明らかになっています。家で過ごす時間が多い今、ぜひ側に植物を置いてみてください。そして、仕事を終えた後には、じっくりとSIPSMITHのボタニカルを味わってみるのはいかがですか?


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