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介護の後悔と、踏み越えた先で気づいたこと。

「我と来て遊べや親のない雀」

暑中見舞いの取り組みで、ちょっと頑張らせてしまった利用者さんのハガキにそう書いてあった。
なんで気づいてあげられなかったんだろう。

そんな私だったのだと気づいたのは、
自分がベットの上で生活せざるを得なくなってからでした。

以下は創作です。

――――――――――――――――――☆

サトウさんは
どんなわたしでも
いつも褒めてくれた
歯を食いしばって
褒めた日もあったはず

失われていく記憶
変わり続ける状態

でもね、目を瞑って見ていると
変わらない核のようなものが
たしかにあって
降りてゆくその道も
ある日は
とても綺麗に見えた

立場が変わって
3年目
自分が転がり落ちてゆく番が来たようだ
サトウさんと同じように
私も誰かを褒めてみようと思ったけど
ベッドの上で
歯を食いしばって
ありがとうございますというのが
精一杯

大きな山に見える
雀の詩

その麓くらいには
わたしも来れているのだろうか
現在地はいつもわからないけど
降りてゆくその道は
日のさすほうに
繋がってるって
サトウさんなら言ってくれるに違いない


なぜだか夏になると、聴きたくなるフィッシュマンズさん。中でも一曲40分近くある「ロングシーズン」に助けられる。


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