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【短編小説】VICのサンダル

 いま春が来て君は綺麗になり、いま冬が去り俺はひとつ歳を取った。
 君が綺麗になる間に俺は干支が一周するほど労働者をやった結果、サラリーマンがすっかり板についた。
 まさかそうなるとは思っていなかった。
 しかし俺には選択肢が無かった。選択肢も勇気も度胸も無かった。
 つまり俺はサラリーマンに向いていたのだ。

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1,028字
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