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【短編小説】軍手は静かに死ぬ


 春と言うには少し冷た過ぎる風が辛くなってパワーウインドウを上げると、それを待っていたかのように
「この前ってどんな仕事してたんすか?」
 運転席に座った男が尋ねた。

 俺はダッシュボードで揺れるバブルヘッドを眺めながら答える。
「金貰ってジジイやババアを山とか海に棄ててくる仕事」
「うへぇ、マジであんすね。そんな仕事」

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