【短編小説】いい肉を食べに
それは本当に良い肉だった。
滴る血を眺めながら心からそう思った。何故いままでこうしなかったのか自分に腹が立つほどだった。これからはどんどんこうしていきたい。
友人にも広めたいし、ネットを使って全国に波及させていきたいと思った。
「一番良い肉ってのは何か知ってるか」
唐突にパイセンが訊いた。
脊髄反射で「A5ランクの和牛っすか」と返した奴がいたが「そんなんじゃねぇよ」と被せ気味に一蹴されていた。
それを見て誰も何も言えずにいるとパイセンは「一番良い肉ってのはな、白人の肉だよ」と言った。
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