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【短編小説】ドリーム電流爆破

「本当にいいんですね」
 わたしがアルミ製のごみ箱に竹刀や鞭などを詰め込んで部屋の真ん中に置くと、作務衣を着た作家先生は重々しく頷いた。

 わたしは大きく息を吸って本日の趣旨説明をする。
「それでは、これよりノールール有刺鉄線トルネードバンクハウス電流爆破デス執筆180分一本勝負を行います。
 この執筆は幾つもの締め切りを逃した筆河重太郎先生の原稿を頂くべく、我々各社編集が行うデスマッチです。
 生き残った編集が先生の新作を持って帰ることができます。

 基本的に反則裁定はありません、また我々もこの部屋……と言うより入り口に張られた有刺鉄線の向こう側にいく事は出来ません。
 先生が手元のボタンを押し、電流を解除したのちに奥様がワイヤーカッターで切断した後に部屋を出る事ができます」

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