マガジンのカバー画像

波打ち際ブンガク

363
波打ち際ブンガク1年目が500円で読み放題! 360本くらいのオリジナル短編小説(1000字前後)がいっぱい。しかも読みきりばかり。 扉絵はAI出力!これはお得だ!
マガジン購読で去年の作品が読み放題! しかもオリジナル作品!二次創作無し! 読んで飛べる読むクスリ…
¥500
運営しているクリエイター

#クリエイターフェス

【短編小説】極彩色ヒューマン

 怪獣のゴム消しには底の部分に穴があいており、本棚の余ったダボをその穴に詰めて重さを増や…

300
にじむラ
1年前
3

【短編小説】笑い缶

 薄暗い部屋の真ん中には空き缶が山積みになっていた。  恐らく彼はこの缶を開けて開けて開…

300
にじむラ
1年前
5

【超短編小説】千手観音菩薩FAXが丘

「違う、そうじゃないの」  泣きながら言う女を俺はどうする事も出来ずにいた。 「何が違うん…

300
にじむラ
1年前
1

【短編小説】NOスモーキング巌流島

 船長はボートを島に近づけると無言でエンジンを切った。  ここで降りろ、と言う事なのだろ…

300
にじむラ
1年前
3

【短編小説】精神メタボリズム失敗シンドローム

 中銀カプセルタワービルだとかカルーセル型メリーゴーラウンドだとか、残って欲しいと思われ…

300
にじむラ
1年前
3

【短編小説】浅漬けサイコガン

 それだけは勘弁してくれ、と懇願する女を蹴り飛ばした。  女は泣きながら袖を捲った。俺は…

300
にじむラ
1年前
4

【短編小説】GrandMotherAuto

「これはどこに向かっているんだい」  おばあちゃんが不安そうな声で尋ねたが、俺は答えずにいた。 「いつもの買い物に行く道と違うんじゃないかい」 「買い物になんて行かないだろ」  思わず答えてしまったが後の祭りだった。 「よかった、聞こえていたんだね」 「……あぁ、聞こえてはいるよ」 「そうかい。ところで、どこに向かっているんだい」 「まぁいいじゃん、そんなの」 「少し不安になるよ」 「大丈夫だよ」  俺は優しくアクセルを踏んで、ゆっくりと車体を進めた。

¥300

【短編小説】弱塩基遊離

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

にじむラ
1年前
2

【短編小説】いい肉を食べに

 それは本当に良い肉だった。  滴る血を眺めながら心からそう思った。何故いままでこうしな…

300
にじむラ
1年前
2

【超短編小説】AGWP検定準2級

「次の方どうぞ」  ドアが開き、中から番号札を胸につけた女性が出ていく。顔は不安げだった…

300
にじむラ
1年前
4

【短編小説】虚無の祭壇

 机の上に並んだ虚無を見つめている。  金を払って虚無を買って金を払って虚無を食卓に並べ…

300
にじむラ
1年前
2

【短編小説】エリザベス女王杯のお前へ

 引き出物のカタログを眺めていると革の小銭入れに目が留まった。  共に生きるとか常に一緒…

300
にじむラ
1年前
8

【小説】明日を確認する(離婚ファーム)

 今日も明日を確認する。  夕方になると俺は明日を確認する。ほんの5分とか10分程度で良い。…

300
にじむラ
1年前
4

【小説】蕎麦屋(意外ないちめん)

 ぼくは湊さんと歩きながら同じジムに通うワタナベくんがいかに厭な奴かを説いていた。  ワタナベくんは厭なやつだ。  恐らくぼくのような浮ついた見た目の人間が本能的に嫌いなんだと思う。学生時代にいじめられたとかじゃないと思う。むしろいじめていたタイプなんじゃないだろうか。  マススパーリングだと言うのに打撃は本気だし、実際にスパーリングをすればラビットパンチを使ったり親指を目に入れてきたりする。  そうやって他人には気づかれない程度のいやがらせをしてたんだろうな、後ろ暗い性格

¥300