面接で面接官はどこを見ているのか②「面接の意味」
今回第2弾です。
前回の終わりに「履歴書に書く内容」というかと「就職活動における自己分析の方法」とか書こうと思っていたんですが、その前に「面接って何でするのか」を簡単に分析します。
■(私が思う)面接の意味
<面接官側>
応募者が入社した場合、会社にどんなメリットがあるか、またはリスクが生じる可能性があるかを推測する場
<応募者側>
いかに自分の能力を伝えるか、会社側に自分を採用した際のメリットを想像させられるかを伝える場
こんな感じでしょうか。とてもざっくりですが。
分かりやすい表現で言うと「長所」と「短所」を使うと説明しやすいんですが、面接官は長所も短所も知りたいんです。短所は仕事の失敗とか人間関係のいざこざとか、何かとリスクにつながりやすいですから。
逆に応募者側は長所をどんどん伝えたいはずですね。自分のいいところを知って欲しいので。
ですから面接が始まる前に、お互いの知りたい情報や伝えたい情報が
少し違うということを予めご理解下さい(ここを理解しているのとしていないのでは結果が大きく変わりますので非常に重要です)。
ただ、私は面接で「あなたの長所(短所)はどこですか?」なんて聞きません。
理由はもちろんありますが、多分全国の面接官の中には聞く方も多くいるでしょう。
では仮に
【面接官】あなたの短所はどこですか?
【応募者】私の短所はせっかちなところです
【面接官】わかりました
(心の中で:せっかちな人はミスをする確率が高いから落とそう)
というシンプルなやりとりがあったとしたら、お互いに少し残念ですね。
まず面接官は言われた通り理解しただけで、「せっかちな人=ミスをする」という簡単な方程式で終了しています。できれば「せっかち」を確認・検証する質問が必要です。
まあ素直にマイナス発言している応募者もどうかと思うので不合格でもいいんですが、時間に余裕があれば「なぜせっかちだとと思うのか?」「どのような場面でそう感じたのか?」などを聞くと、応募者の人物像をより具体的に想像しやすくなります。
応募者側も、自己分析で「自分はせっかちだ」という認識までは一歩譲っていいとして、「なぜそう思ったか、結果として自分に不利益が多いのか、(もし不利益が多かったのであれば)どのように改善しようと努力したか」というところまで追求しないといけないと思います。
例えば上記のやりとりの中で応募者が
「私の短所はせっかちなところです。
よく家族からも言われ、幼少期からじっとしているのが苦手でした。
ただ学生生活の中で、アルバイトを始めてこれが長所に変わる場面がありました。
アルバイト先は居酒屋さんなんですが、もともとじっとしていられない性格だと感じていたので、忙しい職場は向いていると思ったんです。
ただ働いていると思ったほど忙しくなく、時間を持て余しそうになる機会も多かったので『じっとしていられない』と思って出来るところを全て掃除したり、店の前を掃除しながらお客様に声を掛けたり、スタッフ同士もぼーっとしないようにお客様が増えるようなイベントを考えたり・・・・。
次第にお店にお客様が増えるようになって、店長から『あなたの動きが良かったからお店に活気が出たよ』と評価されました」
と続けば、
①面接官の質問にきちんと回答している
そして
②短所を自分の長所に変換できた経験がプラスされている
という流れで、スムーズに自分の短所をメリットとして表現することができています。
※ただこの話も基本的に「じっとしていないと成り立たない職業」では評価されないと思いますので悪しからず
ですから面接において、応募者側からすると一番重要なのは「自分の個性をいかに相手にプラスな表現で伝えることができるか」ということになります。
補足すると「面接=駆け引き」なので、主導権を持つ面接官に対して応募者が「いかに面接官の流れに乗りつつ自分をアピールできるか」ということになります。
では参考までに、なぜ私が「長所」「短所」を聞かないか?
答えは「その方と話していれば、他の話題から長所と短所は想像できるから」です。
これは私が面接官の場合、応募者の日常生活における「長所」「短所」が知りたいのではなく、自社に入社してから活躍する可能性があるか無いかを想像したいという意味なので、まだ入社していない人に「長所」「短所」を聞いても仕事に直結しないケースが多いと私が個人的に思っているからです。
だから「長所」「短所」を聞く面接官がいたら、あんまりかっこ良くないなぁと思うわけです。
でも応募者側からすれば、一般的な質問されないと「何で落ちたの?」って不満爆発のケースがあるので、そういう不満を感じそうな人にはあえて聞いたりしますが。
ではまた長くなってしまったので、次回こそ「自己分析について」みたいな感じで書きたいと思います(これが一番重要だと思いますので)。
サポートなんてとんでもない!!私の記事で少しでも笑ってもらえたら、それが充分サポートです!!