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カウンセリング【ひとりごと 1151文字】

毎週行ってたカウンセリングが
だいぶ間を置いて
通うレベルまで落ち着いてきた。

最初は、おどおどして
話す事が支離滅裂だった。

やっとカウンセラーとまともに
会話できるようになった。

白髪を染めて、黒髪にして
カウンセリングに通っていたが、
そろそろ自分らしく戻そうと
白髪染めをやめて、
元の髪色に戻していった。

最初は敬語で話してしていたが
今は、素の自分で話せる。
どうしても、過去の事や
辛い事を克服するのに
自分自身を守ろうと
人格を形成する癖があるようだった。

時間をかけてカウンセラーの前では
自分らしくしてて良い。
そんな思いで、語れるようになった。
今まで悲しみで零した涙も
笑いながら流す涙に変わってきた。

ただ、カウンセラーが
「やっぱりヤンキーだったじゃん!」
と言った時には
「なんでバレたの?」
と聞いてしまった。

確かに今の自分は、金髪、黒マスク
中二病全開の、服で
あぐらをかいて、手を叩きながら
バカでかく、笑っている。
気づかない方がおかしいくらいだ。

ずっと真面目になろうと
自分を押し殺してきた。
裁判でも、印象がよくなるように
弁護士に言われて
真っ黒に髪を染めて
スーツと、ノーブランドのバックで
法廷に入廷した。


まだ、執行猶予中なので
派手に動くことは出来ない。
が、カウンセリングのおかげで
どうにか人として
生きているようだ。




地域のミーティングなどは
お年寄りが多いので、
黒髪のミディアムウィッグで
地味なスタイルで参加している。


でも、ボランティアの
認知症ケアの手伝いは
ウィッグが汚れるので
そのまま参加している。
でも、怖がられたりしない。
職員さんの仕事ができるように
患者さんと遊ぶのが仕事だ。

ずっと同じ話を聞く。
一生懸命話してくれる
大切な話。
この人にとって、凄く大切な
思いで深い話なのだろう。

「同じ話ばっかりで、
こっちが頭おかしくなりそう」
ロッカールームで話す社員さん。

きっと、まともな人だから
そう思うのかもしれない。

私は、自分がおかしい事に
自覚があるし、
話を聞く事は苦ではない。

ただ、同時に3人くらいで
話されると、
流石に困惑してしまうが(笑)

みんなで、折り紙や
作品を作るのは楽しい。
幼稚園でのアルバイトの時の様で
私は彼らと接しているのが
楽しいし、普通の人と話すより楽だ。

怒っている人と一緒に怒って
泣いてる人と一緒に泣く
同調して話を聞いていくと
段々と、彼らから
話してくれるようになる。

翌週、私の事を覚えていなくても
寂しくない。
今日から、友達になればいいから。

忘れてもいいんだよ。
少しでも、入所者の人が
笑顔でいる時間が増えてくれれば
嬉しい。

話相手をした人は、その日
よく眠って徘徊しない
と施設の人に喜んでもらえた。

こんな私でも
誰かの為になっているんだ。
そう思うと、自然と笑える様になった。

人の為が自分の為にも
なっていた。
世の中不思議な事ばかりだ。

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