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消費者の購買行動、意思決定、影響を与える他者について

経営について学んでいます。今回は消費者(ユーザー)の購買決定プロセスのフレームワーク、購入意思決定に関わる各理論、購入に影響を与える他者や他者集団についてまとめていきます。

AIDMAモデル

ユーザーの購買決定プロセスを説明するためのフレームワークのひとつAIDMA(アイドマ)モデル。
AIDMAは、Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の頭文字をとったものです。
AIDMAモデルでは、消費者が新しい商品を購入するときは、まずその存在を知り(注意を払う)、興味・関心を持ちます。さらに欲しいという欲求が生まれ、記憶の中で吟味することによって、購買という行動につながるという流れとなります。

AISASモデル

消費者の購買行動プロセスを説明する代表的モデルの1つであるAISAS(アイサス)モデル。
AISASは、Attention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)の頭文字をとったものです。注意、関心まではAIDMAと一緒ですが、その後のSearch(検索)から後が異なります。
このShare(共有)は、購入して使用した後の感想や評価をネット等で共有することです。例えば、商品比較サイトに評価を書き込んだり、ブログに感想を書き込んだりします。いわゆる口コミでえすが、共有された情報はSearch(検索)で、他の顧客の購買決定に利用されるため、とても重要となります。

こだわりや関心の度合い「関与」

関与は、ある商品に関して、個人が持つこだわりや関心の度合いを表します。関与は関与の動機によって、次のように分類されます。
・認知的関与(分析的関与)
商品の機能やコストを追求するといった功利的動機に基づく
・感情的関与
商品を使用することで感情的な充足を求めるなど感情的な動機に基づく
こだわりの度合いが高い場合は「高関与」、こだわりの度合いが低い場合は「低関与」と呼びます。

消費者の購入意思決定に関わる各理論

消費者の購買意思決定には、次のような理論があります。

・ロジャースの普及理論
ロジャースは「普及率16%の論理」を提唱し、イノベーターとアーリー・アダプターの割合を合計した16%のラインが商品普及のポイントであると主張しました。
・バラエティ・シーキング論
低関与製品のうち、ブランド間の差異が大きい場合には、頻繁にブランド・スイッチングが起こるという考えです。
・精緻化見込みモデル
広告に対して、消費者は、広告の内容について理解し詳細に検討する対応(中心ルート)か、広告の詳細な内容より、広告に登場したタレントや音楽、あるいはパッケージの見た目などのイメージによって形成される対応(周辺ルート)をとるとするものです。
・多属性態度理論
ある製品が有する複数の属性(価格、デザイン、性能など)の重要度と、それらの属性をその製品が有しているという主観的判断から、ある製品に対する消費者の態度をとらえようとするものです。

消費者行動に影響を与える他者や他者集団

消費者行動に影響を与える他者や他者集団には、次のようなものがあります。

・準拠集団
準拠集団は、個人の価値観や態度、行動に対して影響を及ぼす集団のことです。例として、家族や友人、同僚などが挙げられます。
個人の判断や行動は、その人の属する準拠集団に強く影響されます。準拠集団は、必ずしも公式に所属する集団ではない場合があります。例えば、その人が将来属したい集団であったり、強く同一化する集団が準拠集団になっていたりするケースもあります。

・消費者間の弱いつながり
リアルで直接話をする相手や、SNSで繋がっている友達などは、「強いつながり」になります。しかし、強いつながりだけでは口コミやSNSでの情報拡散は起こりません。「知り合いの知り合い」や「SNSの友達の友達」といった、弱い関係性が、大規模な消費者行動を喚起するポイントとなります。

・オピニオンリーダー
特定の集団の中で、他者に対して影響力を持つ人物のことです。新商品の購買に影響力を発揮するオピニオンリーダーは、ロジャースの普及理論におけるアーリー・アダプター(初期採用者)と呼ばれる人々であることが多いです。

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