13.かかりつけ医に年賀状・暑中見舞い ~感謝の気持ちを伝えるには~
■1年間の実績を振り返りつつ
数日ぶりにこのカフェの扉を開けた。それほど混んでいない。マスターののぶさんがお客のように客席に座ってパソコン作業をしている。
「こんにちは」
のぶさんは私に声をかけると、カウンターの中へ移動した。障害がある彼は、足を引きずっているが、結構スタスタと店内を歩く。コーヒーを注文すると同時に、パソコンで何をしていたのかを聞いた。
「年賀状を書くために、データを集めているんです」と、のぶさん。もう、そんな季節かと思いつつ、えっ、年賀状のためのデータって何? 私が怪訝そうな顔をしてしまったのだろう。コーヒー豆を計量しながら、笑顔で答えてくれた。
「年賀状に、毎年、1年間の具体的な目標を書くんですよ。その基となる今年の実績はどうだったかな、と思って……」
「来年の目標?」
「そう。この前、自分のしたいことをはっきりと周りに伝えておくと協力してくれるからいいって言いましたけど、それを具体的に年賀状に書いちゃうんですよ。1年に1回、必ず振り返りもできるようになるし」
ここから先は
1,323字
/
1画像
読売新聞ヨミドクターでは読みやすさが定評。その連載内容を含め、今日からできるアイデアが満載。もしかしたら、あなたの人生が、生き方が変わるかもしれません。
のぶさんのペイシェントカフェ
500円
和モダンカフェ。マスターとの会話。マスターは患者の立場から今の医療をうまく活用しているノウハウを、コーヒーとともにあなたに教えてくれる。「…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?