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鈴懸ねいろ
2023年9月28日 11:07
満月を見上げると、心の窓がそっと開く。それは昼間とは違う心の使い方だ。窓を開いて月の光が心の深いところまで射し込んでくると、なぜだかすべてが解き放たれてゆく気がする。ベランダの手すりにもたれて、あるいは帰宅の道の途中で足を止めて、わあ、月だ!と眺める時。みんな一瞬、無に還るでしょう。それから少しずつ思いが胸によぎっていく。満月に願いをかけて祈ったり、この月をあの人も見ているだ