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子育てエッセイ:「いい子じゃない」と泣いた夜のこと

クリスマスまで、あと5日。

毎朝、起きるとすぐにアドバントカレンダーを手にワクワクしながら1日1日開けて、クリスマスまでのカウントダウンを楽しんでいました。

街はクリスマス一色。クリスマスモードが高まる中、息子が感じていたのは、クリスマスのプレッシャーでした。

というのも最近、いい子かいい子じゃないかをしきりに気にしていたのです。

なぜ、そんなことを聞くのか息子に聞きました。

すると、「保育園の先生がいい子にしてたらサンタさんがきてくれるよ。あとタヨ(アニメ)もいい子にしてないとサンタさんはこないって言ってた」と答えました。

いい子に限ったことではありませんが、子どもに抽象的な言葉を使うときは、注意が必要だと思いました。

いい子という言葉を使って、子どもを動かそうとするのも危険ですよね。

行動でいい子かいい子じゃないかなんて測れるわけないから。

そして、昨日の夜のこと。

トイレに行ってほしいわたしとトイレに行きたくない息子の戦いが始まりました。

わたし:「夜寝る前に、トイレに行こう」
息子:「トイレが汚いからイヤだ」
わたし:「毎日掃除してるから汚くないよ」
息子:「でも、トイレは汚いところなんでしょ?」

ただ、まだ遊びたくて、トイレに行くのが面倒くさいというのが理由なのに、行かない理由をああ言えばこう言うで返してきます。

わたし:「じゃあ、トイレに行かずに寝たら?また、お漏らししたら寒いで」

わたしもだんだん大人気ないことを口にする。

息子は、ここまできたらわたしがイライラするというデッドラインをよく理解しています。

良くも悪くも空気が読めてしまう。

それが、とても心配なのに、イライラが隠せない自分に反省しつつ、トイレに向かいます。

トイレを済ませて、ベッドに入ると息子がしくしくと泣き始めました。

「トイレは できたから大丈夫。泣かないでいいよ」と言うと、「違う。かいちゃんは、いい子じゃない」と言ってポロポロ涙を流すのです。

「気持ちの切り替えに時間がかかっただけやろ?そんなんで、いい子じゃないわけないやろ。いつも弟のお世話してくれたり、掃除してくれたり、みんな喜ばそうとしてくれたり、そういう優しい心を持ってる子がいい子ってことなんやで。いいことしたからとか悪いことしたからとかで、いい子とか悪い子とか決まるわけじゃないよ」とベッドの中でお話しました。

わたしの伝えたいことが伝わってくれていたらいいなと願うばかりです。

子どもはとても素直で純粋。だからこそ、クリスマス前によく言う、「いい子にしてたらサンタさんがくるよ」にプレッシャーを感じてしまう子は息子だけではないかもしれません。

純粋に大人も子どももクリスマスを楽しめるといいな。

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