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正体が分からない不安を経験した息子の話

人は、正体が分からないことに不安を感じてしまう生き物。

脳科学的には、「ノルアドレナリン」の分泌によって、心理学的には、「思考」が不安を作り出すそう。

昨夜のこと。

息子が急に、私の膝の上に滑り込んできて「怖い…。」と怯えていました。

「どしたん?」と聞くと、ドアが勝手に開いたとのこと。

「あぁ~ドアが半開きになってたから、開いたんやと思うよ。」と言っても息子は、「誰かがいるかもしれない」とずっと怯えたまま。

トイレにも行くことができません。

その様子を見て、夫が息子に説明し始めました。

息子を抱きかかえ、まずは誰もいないことを2人で確認しに行きます。

そして、ドアをさっきの半開きの状態にして、しばらく待ちます。

するとカチャッとまた開きました。

「ドアを開けた正体は、実は風なんよ。」と夫。
「え?」と目をまん丸にする息子。

「洗面所の窓から入ってきた風がこっちは行き止まり。どこに行こうと思って玄関にきたら、ドアの隙間から入れるぞ!って思って、スキマを通り抜けようとしてん。そうたら、ドアが半開きになってたから風がそのままドアをあけてしまってん。」と風の立場になりながら説明する夫の話を真剣に聞いていました。

「怖くないやろ?」
「うん。」

正体が分かって安心した様子の息子。

正体が分からないと、もしかして知らない人?とかおばけ?とか色んなネガティブな想像を働かせて不安になってしまう。

自分の身の危険を感じることで、「逃げる」・「戦う」の判断ができると言います。

不安になるということは、自分の身を守るための本能なのです。

どんな不安も一番の原因は、正体や理由が分からないということ。

不安そのものが漠然としていることが最も不安を増大させてしまうのでしょう。

この先、不安を感じることがあっても、正体が分からない不安を解消した経験を思い出して、乗り越えていってほしいなと思うのです。

そして、私自身も不安が襲ってきた時こそ、怯えて立ち止まるのではなく、不安の本質を捉えて行動していこうと決意したのでした。




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